今回は、町田そのこさんの『52ヘルツのクジラたち』を読んでみました。
第18回(2021年)本屋大賞を受賞した今作。
52ヘルツのクジラとは…?
それでは、あらすじと詳しい感想をどうぞ!
あらすじ
かつて、他のクジラにも聞き取れない高い周波数(52ヘルツ)で鳴くクジラが一頭だけいた。この52ヘルツのクジラの声は誰にも届かない。世界一孤独な生物と言われた。田舎に引っ越してきた喜瑚も、また家族と縁を切り、たった一人で暮らそうとしていた。けれども、その引っ越した先である子供と出会い…
かつて、他のクジラにも聞き取れない高い周波数(52ヘルツ)で鳴くクジラが一頭だけいた。この52ヘルツのクジラの声は誰にも届かない。世界一孤独な生物と言われた。田舎に引っ越してきた喜瑚も、また家族と縁を切り、たった一人で暮らそうとしていた。けれども、その引っ越した先である子供と出会い…
私の声を聞いてくれる人はいなくて絶望を感じていました。
孤独や不安…自分の声を聞いてくれる人がいない。
味方と言える家族や友達、恋人もいない。
そんな苦しみの中にいる人には、ぜひ読んでみてほしい。
そう断言できる一冊です。
人は、あまりにも孤独や不安に駆られると、それを埋めようと
・物質的なお金を欲しくなる
・その場限りの関係でやりすごす
そんなことをするかと思います。
でも、『52ヘルツのクジラたち』を読むと痛感するのです。
人を救えるのは、真心を持った人間なのだと。
友達であれ、家族であれ、愛する人であれ、それが例え初対面の人であれ、自分のことを想って行動してくれる人がいるかいないかで、人は変わる。
自分の声に耳を傾けて聞いてくれる人がいる…
これだけで人は安心感を得られて、前を向くきっかけになるのです。
これこそがきっと「愛」なのかなと思います。
もし、あなたが今、あなたの声を一切聞こうとしない人のそばにいて苦しんでいるのなら、思い切って飛び出してください。
あなたの声を聞こうとしてくれる人は、案外たくさんいるのです。
あなたの声を聞こうとしてくれる人の群れを、どうか見つけてください。