原田マハ『本日は、お日柄もよく』

言葉って、使い方次第で…

 

 

ただ、ただ号泣。


言葉は人を励ましもするし、悪意で傷つけることもできる。


読後、「言葉の力」をすごく感じます。

 


この作品自体はすごく読みやすいです。

 


主人公・こと葉のゆるーい脱力系キャラで、特にやりたいこともなし。恋人もなし。意欲なし。


仕事に追われやすい20代、30代の人はかなり共感できるのではないでしょうか。


そんなある日、幼馴染の結婚式である女性に出会います。


場の空気を一瞬に変え、感動の渦を巻き起こすスピーチに痺れるのです。


その時、ちょうど友達の結婚式でスピーチをすることから、その女性に強烈な興味を持ちます。


そして、実際に自分もスピーチをすることで、スピーチライターの仕事、言葉の力にのめり込むようになる。


最終的に、選挙戦にもこと葉は関わることになって、

 

「何を伝えるか?」

「どう伝えるか?」

 


まっすぐなこと葉に、胸が熱くなります。


正直、私はもう何十回と読んでいますが、毎回何かしら響く言葉があったり、泣けてきたり、本当にイイ作品だなと思います。

 


SNSで発信することが、当たり前のこの世の中。


何を発信するか。どんな言葉が人の力になるか。人を傷つけるか。


1回は、ほんと読んでほしい作品だと思います。