遠くで吠え合うのはやめたほうが良い――最近の日韓関係は経済面のみならず、政治面においても関係悪化が進んでいる。何故ここまで悪化したのか、少し理解し難いところもあるが、相手と顔を合わせず遠吠えで非難するようでは、いつまで経っても関係改善は図れない。事実は1つしかないのだから、両者がFace to Faceで会談し、事実を示し、真実を確認し、理解の違いを埋めて合意に至ることができれば、それが最善であり最も大切なことであると考える。

 私は2017年の8月、日韓・韓日友好議員連盟の経済・科学技術委員長として、韓国大統領府(青瓦台)の文在寅(ムン・ジェイン)大統領を表敬訪問した。彼は同年5月に大統領に就任し、ちょうど半年程経った頃であった。日本についても熟知されており、度量の大きさと、現実を見る目の確かさなどから、優秀な政治家という第一印象を受けた記憶がある。

 その時私は大統領に、「文大統領がやるべきことはただ1つ―金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の友達になることだ」と強く申し上げた。「世界は北朝鮮の脅威にさらされ、特に日本はミサイル発射による緊張と不安の中にある。金正恩氏は絶対的な権力者であり、孤独に陥っているであろうから、友達と呼べる相手はいないのではないかと思う。なので、様々な局面での相談役になっていただければ、日本をはじめとした周辺各国は大変心強い。」といった内容の話をした。大統領はよく理解してくれたように私は思った。

 それから約8か月後の2018年4月には南北首脳会談が、約10か月後の2018年6月には米朝首脳会談が行われた。北朝鮮によるミサイルの発射停止は、一時的かどうかは分からないが、現在のところ完全に止まっている。Face to Faceでのトップ会談の効果は、間違いなくあったとみて良いであろう。

 昨秋の徴用工裁判で日本企業に賠償を命じる判決が出た頃から日韓関係は急速に悪化、1965年の国交正常化以来最悪とも言われている。わが国が10億円を拠出した元慰安婦の支援財団の解散や、自衛隊機へのレーダー照射問題などについて両国の主張は対立し、関係はこじれたままだ。貿易面においても安全保障協力面においても、韓国にとっての日本の重要性が低下した結果との声もあるが、互いに重要な隣国同士であることは今後も変わらない。

 幸いにも安倍総理は世界各国を訪問して、首脳会談を重ねている。面と向かって話し合えば喧嘩の種を作らずに済ませることが出来るのが現実の世界である。日韓関係が良い方向へ向かうように、賢明な手段を選択すべきが時が迫っていると考える。

 今国会は1月28日に召集され、平成30年度第2次補正予算は可決成立。現在は、来年度予算の年度内成立に向けて動いている。昨年、多くの自然災害に見舞われた地域の復旧・復興と共に、災害の予防に迅速に取り組むべく、その責務をしっかりと果たしていく所存である。本年は大阪にてG20サミットの開催予定もあり、日本の果たす役割には各国から大きな期待が寄せられている。世界に貢献する日本を発信する良い機会と捉え、全力で取り組んでまいりたいと考えている。

 

平成31年2月

衆議院議員 竹本 直一