フィリピン視察報告

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 8月中旬、会長を務める「外国人技能実習制度の活用を推進する議員連盟」にて、議連メンバーである平沢勝栄衆議院議員、藤丸敏衆議院議員や関係者の皆様と共に、フィリピンのマニラに現地視察にまいりました。フィリピンは実質GDP成長率が6.7%と経済成長が著しく、特にマニラには高層ビルが林立し非常に躍進めざましい都市です。そして、出稼ぎ労働者からの送金がGDPの10%を占めるとも言われるほど海外への出稼ぎが盛んです。今回の視察では、技能実習生の教育・送り出し機関の視察や所管要人との会談を通じて、技能実習制度の現状把握と分析を行い、本制度の更なるブラッシュアップと共に、両国の経済発展と友好関係に貢献することを狙いとしています。

 

 まずはじめにマラカニアン宮殿を訪問し、エバスコ大統領府長官と面会し、フィリピンが直面している諸問題について意見交換を行いました。その後ベリョ労働大臣やオラリア海外雇用庁(POEA)長官をはじめとした比議員による夕食歓迎会を催していただき、忌憚のない意見交換を行いました。我々からは、本議員連盟の趣旨や役割を説明したうえで、フィリピンの優秀で質の高い実習生を更に多く受け入れ、我が国の少子高齢化による人材不足への協力を要請しました。対して比議員からは、フィリピンの労働力が日本の少子高齢化による人材不足を補えるであろうと積極的な送り出しに協力する意見も頂いた反面、違法組織の取り締まりを更に強化し、適正な監理団体とのパイプを強化することで、日本の経済発展と国際的評価の向上を得られるとのアドバイスを頂きました。フィリピンは歴史的にも常にサービスを重視した国であり、その価値と強みを生かし日本の少子高齢化問題の解決に取り組むことで、両国の信頼関係を深めていきたいとおっしゃっていただきました。

 翌日以降は、GTI Recruitment Inc.やNon-Stop Overseas Employment Corp.などの送り出し機関の視察、及びセージブラカン日本語学校の視察などを行いましたが、皆さん大変熱心に業務や語学を学び、理解を深めておられました。特に介護職については、フィリピンは大変優秀な介護士を多く養成しており、英語圏を中心に世界各国から介護士の派遣を熱望されている状況でした。そのため、わが国は彼らの受け入れ体制をより適正で安心したものに早急に高めていかなければならないと感じました。

 その他ランビーノ経済特区庁(CEZA)長官、アジア開発銀行の中尾武彦総裁、アロヨ元大統領(現下院議長)、イメルダ・マルコス下院議員、フェルナンド下院インフラ委員長など多くの要人とも面会を重ね、将来にわたり日比間の互恵関係が持続できるよう金融や経済など様々な分野について意見交換を行いました。特にランビーノ長官からは、フィリピンの成長戦略の1つとして経済特区でフィンテック企業と提携し、世界からの投資を呼び込むアジアのシリコンバレーを目指していると伺い、新型通貨の議連会長を務める立場からも、先進的で大胆な取り組みにわが国も見習うべき点が多くあると感じました。マルコス元大統領のご子息であるフェルディナンド・ボンボン・マルコス元上院議員とも面会し、仮想通貨やフィンテックについてもお話しでき、大変充実した視察となりました。

 

 近い将来、フィリピンからの技能実習生が、少子高齢化が急速に進むわが国の人材不足を補う重要な人材となるでしょう。わが国では、昨秋より新たに設けた技能実習法令をもとに技能実習の適正な実施や実習生の保護を強化した新たな技能実習制度を運用しているところですが、今後も定期的に見直しを行い、世界的に信頼・評価される国際協力制度として確立していく所存です。

 

アジア開発銀行 中尾武彦総裁

 

アロヨ元大統領

 

イメルダ・マルコス下院議員