わたしは平成25年より、自民党の「超電導リニア鉄道に関する特別委員会」の委員長を務めてきました。今国会も終って一区切りがついたので、ここでその活動を振り返ってみたいと思います。

 

1.設置の経緯

 自民党の政策調査会に「超電導リニア鉄道に関する特別委員会」が設けられたのは、平成23年の5月に東京大阪間の整備計画が決定されたことがきっかけでした。当初計画案では、東京-名古屋間の開業が2027年、大阪までの開業は2045年というものでした。名古屋-大阪間の工事は名古屋までの開業後に着手する、という計画になっていたので、大阪までの全線開通はかなり後とされていたのです。

 このタイムラグはリニア計画全体のビジネスプランとしても、日本全体への経済効果を考えてみても、あまり好ましいものではありません。関西経済界や自治体からも、リニア新幹線の大阪早期開業を求める声が高まりました。そのため、大阪早期開業の実現案を議論するための場として自民党内に「超電導リニア鉄道に関する特別委員会」が設置されたのです。

 

2.活動内容

 これまでの四年間でこの特別委員会は約40回開催されました。学識経験者や金融業界からヒアリングを行い、数多くの金融支援策が検討されました。また、昨年からはリニア新幹線に関わる要望や取り組み、工事状況について、沿線の各自治体計10都道府県からヒアリングも行いました。さらに今年の7月には、調査会のメンバーで名古屋駅、残土搬入予定地の工事状況の視察も行いました。

 

3.活動の成果

 これら一連の活動はいくつかの大きな成果を上げてきました。

まず「骨太方針への反映」という点があります。毎年度6月ごろに、政府施策や来年度予算の方針を示すいわゆる「骨太の方針」が発表されますが、その内容には、当委員会の検討を踏まえ、リニア新幹線に関する記述が盛り込まれるようになりました。

 最大の成果は、「リニア新幹線への財政投融資の活用」が決定されたことでしょう。平成28年度臨時国会において鉄道・運輸機構法の改正が行なわれ、品川・名古屋間の工事に財政投融資を活用することになりました。これにより、大阪までの全盛開業が平成57年から平成49年へ、最大8年間前倒しされることになりました。

※参考:「独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構法の一部を改正する法律案」

 

 また隠れた成果としては、「関係者間の意思疎通の円滑化」というものもあると思います。当委員会での議論をつうじ、事業主体であるJR東海と関係自治体との情報共有・意見交換が活発に行われるようになり、これは工事の円滑な実施に大きく貢献しています。

 

 

 大阪までの全線開通を少しでも早めるためには、まだまだやるべきことはあります。ルートの早期決定、名古屋-大阪間での環境影響調査にいち早く着手すること、こうした作業を円滑かつ迅速に進めることができるよう、今後も尽力していきたいと思います。