こんにちは、地域リハビリのスペシャリストを目指すたけじゅんです。


昨日はピアズ金沢の障害者交流会がありました。


<今回の発表テーマ>

①「将棋、初段を目指して」

②「今年のリハビリ目標」


①将棋初段を目指すAさんは、病前は1級の棋力があり、発症後8級まで落ちてしまいました。しかし、今では2級まで棋力を挙げてきており、将棋道場で切磋琢磨を続けています。失語症がある彼にとって、言葉がなくても盤上で語り合える将棋は会話をするよりも楽しいと言います。退院直後は5分と続かなかった集中力も、将棋なら1日に5~6局(5時間程度)集中して指すことができるそうです。

以前、彼は当施設の「復職・就労準備」のプログラムに参加し、パート身分変更の部分復職を果たし、現在は週に3日、元の職場で働いています。働くこと以外に趣味を持っていることで、生活に張りが出て、仕事が休みの日もアクティブに出かけていけると話しています。

5時間も集中して対局できることに、皆さん驚いておられ、「自分も読書が続かなくて(すぐ眠くなってしまう)訓練中」という方がいたり、「数独ならはまっていつまででもできる」と、とそれぞれの集中できる課題を出し合っていました。

障害を持ちながら働いていることもすごいですが、趣味を持って生活が充実していることも素晴らしいと思います。皆様はどんな趣味をお持ちですか?最近趣味をする時間はありますか?趣味を持つこと、続けることは意外と難しいです。Aさんは仲間のいる大切さも話しています。続けるためには一緒に頑張る仲間が必要のようです。

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②Bさんは旅が大好きな方で、半身麻痺がありながら、歩いて四国を巡ったり、外国に旅行に行ったりとパワーあふれるスーパーマンです。旅行の企画や手配もすべて自分で行い、今年もいくつも予定が入っているそうです。旅にはいつも肌着や最低限の着替えのみ持って(背負って)、現地では基本的に徒歩移動。コースに添って転々存在する予約した宿まで歩いていくスタイルだそうです。今年は東北を歩き、現地で飲み食いしてお金を落としていくことが自分ができる精一杯の被災地支援だと話していました。旅をすることがすでに生活の一部になっていて、とても生き生きされています。

今度新宿のラポールで、メッセージ写真展 に出品されるそうで、自分の歩いてきた証をすり減った靴底で表現しています。分厚い靴底が見事にすり減ってなくなってしまっていました。彼の旅の歴史が伝わってきます。また旅に出たら報告されるそうで、次の報告が楽しみです。
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今回も当事者のパワーをたくさんいただいてきました。こうした報告を聞いて、他の誰かが、新たな挑戦を報告してくださることを期待しています。


来月の交流会は7月16日です。