こんばんは、地域リハビリのスペシャリストを目指すたけじゅんです。


今日は、5月22日に行った高次脳機能障害の集いの続きが行われ、今回も参加してきました。

この会は、高次脳機能障害を持ちながら生活している当事者の声を聞くために開催され、今回で2回目です。


OTたけじゅんの地域リハブログ

高次脳機能障害は、脳が出血や梗塞、外傷等により損傷を受け、

記憶、遂行機能、感情コントロール、コミュニケーション、空間認識、見当識、注意力等の、高次な脳機能に障害が生じることで、人によってさまざまな組み合わせ、重さで症状が出ます。

また、今回の会でも多くの方が話していたように、「自分にどんな症状が出ているのかわからない」といった、認識(病識)の難しさが高次脳機能障害の厄介な点として挙げられます。そして多くの方が、そうした症状に対するフィードバックを受けたことがなく、よくわからないままに生活していると話していました。


また、ある方は「昔は退院した後、地域の保健師さんらが障害者を家から引っ張り出そうとあれこれイベントを企画したり、地域に訓練会があって、障害者同士で集まっていろいろやったけど、介護保険制度が始まってからはそういうのがパタっと止んでしまった。」と話していました。そして「せっかく地域には、障害の先輩がたくさんいて、立派に資源なのに、活用できていないのはもったいない」と続けていました。


高次脳機能障害はここ数年で出てきた比較的新しい障害のカテゴリーで、まだ認知度も低く、支援も確立していません。多くの方が、情報や支援の少なさ故に翻弄され、本人・家族ともに混乱の中で何とか生活しているのが現状のようです。


今回の会で出たひとつの結論として、「仲間の力を活用しよう」と言うことが挙げられます。当事者の集まりの心強さは、今日集まった全員が実感しているようで、「自分の気持ちを話せて、他の人の話が聞けるこの場があることがありがたい」と話していました。


今日の話を受けて、自分の施設のグループワークや当事者グループの活動支援の在り方をもう一度見直し、障害の先輩後輩関係や、同じ背景を持っていることをうまく活用して、よりよいグループ効果を生み出していけるようにしていきたいと思います。


今日は他にもたくさんの意見がありましたが、会が3時間半と長丁場だったため、集約が間に合わないのでまたの機会に報告いたします。


今日は皆様お疲れ様でした。たくさんの貴重な意見が聞けて、私は恵まれているなぁとつくづく感じています。