笑う腎炎生活 -13ページ目
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賀正。

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昨年中はお世話になりました。
本年もどうぞよろしくお願いします。

病気に盆も正月もないけれど、病気を抱えていたり、
持病はなくても調子が悪かったりすることは誰にも
あることです。

そんなときでも、せめて心だけは少しでも安らぎを
感じることができますように。

皆さんにとってステキな一年になりますよう、
お祈りしています。

喉いたー

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昨日は、セッションイベントなるものに参加してきた。

ジャンルや新旧問わず、私のような超初心者でも
参加できて楽しめるイベントなのだ。

私が歌ったのはこの2曲。

◆サディスティックミカバンド
『タイムマシンにおねがい』

◆ユニコーン
『雪が降る町』

出来は…

演奏者の皆さんと心優しいオーディエンスの皆さんに
とても助けられた。

ということで聞かないでください。

とにもかくにも運営の皆さん、参加者の皆さん、
本当にありがとうございました。

そして、打ち上げでビールを結構飲んで、仲間たちと
話して、ゲラゲラ笑っていたら、喉がやられたorz

だが、楽しかったからよし。
日にち薬でよくなってくるだろう。

と言いつつ、月例大イベントで寝込んでいるぜんこ
なのでした。

腎生検2009 ~新しい病院~

2009年8月末日。
紹介状と入院先でもらったデータを持って、新しい病院へ。

昔は、でかいレントゲン写真を持って、折り曲げない
ように気を遣いながらべらんべらんさせて持ち歩いた
ものだが、昨今はDVD-R1枚にレントゲン画像やら
入院中の検査のデータやらすべて入っているのだ。
ハイテクやね~。

1階の窓口で諸々の手続きを済ませ、2階の診察室へ
行ってみると、科の窓口には、

『腎臓・高血圧内科』

と書いてある。

高血圧???

腎臓と何の関係が?

それは後にわかるので置いといて、長椅子にかけて
順番を待つ。

やっと番号を呼ばれ、診察室に入ると、物腰の
やわらかな部長先生が迎えてくれた。

簡単な診察と問診のあと、腎生検をしましょう、と
いう話になるわけだが。

「ものすごく痛いって聞いたんですけど…」

めっちゃ及び腰の私に、

「ちゃんと麻酔を使いますから、痛くはないですよ」

と答えてくれて、少しほっとした。

腎生検入院の前に、腎臓がちゃんと働いているかを
調べるためのレントゲン造影検査と、出血が止まる
までの時間を測る検査をすることに。

9月半ばに予約を取り、このあと採血と採尿をして
ください、ということで診察終了。

で、採血室に行ったらば、担当の人が、

『入ったばかりです』

と書かれたひよこバッジを胸につけているではないか。

どこから見てもええ歳のおっちゃんなのにひよこ!?

他の仕事をしてたけど、医療の道に進みたくなって、
進路変更をしてデビューしたのか?

「あのー…新人さんですか?」

と尋ねたら、キャリアは長いのだが、この春ここに
転勤になったので、一応新人扱いなのらしい。

じゃあ、腕はそれなりなのかな、と、いざ採血。

痛っ!

しかも試験管らしきものを交換するとき、振動が
伝わってきて必要以上に痛いし、もたもたしている。

やっぱりひよこやんかー!

ブルーな気持ちで採血室を出て、採尿と会計を
済ませて帰宅。

次は約2週間後。
プレ検査につづく。

腎生検2009 ~発覚~

結局、熱は肺炎によるものらしく、日に日に回復した。

尿には血だけでなく蛋白も下りていたそうだが、
こちらの数値も徐々に良くなっているそうだ。

入院してから1週間になろうかという頃に、主治医が
回診に来てくれて、そろそろ退院できそうですね、と。

血液検査の数値を見てもほぼ大丈夫なのだが、数ある
項目の、最後のひとつがまだわからないという。
その結果が出たらすぐにでも、ということになった。

たまたま居合わせた母は、

「最後のひとつってことなら問題ないんじゃない?」

と言ってくれたけれど、私自身は、恐らく芳しくない
だろうと感じていた。

翌々日、嫌な予感は的中。

主治医は、こちらが不安を抱かないよう、落ち着いた
口調で説明してくれた。

件の数値が思わしくないこと。
赤血球が変形していること。
肉眼レベルではわからないが、尿に潜血と蛋白が
まだ見られること。

以上のことから、腎臓に疾患の疑いがある、と。

「…IgA腎症ですか?」
「その可能性が高いですね」

腎臓内科のある、より専門的かつ積極的に治療を
している病院で精密検査を受けることになった。

IgA腎症。

あれは、8年くらい前。
風邪を引いてかかりつけの診療所で尿検査をしたら
たまたま蛋白反応が出た。
そのとき、初めて聞いた名前だ。

念のため血液検査をしたが異常はなかった。

以来、蛋白尿は見られなかったから、大丈夫だと
思っていたのに。

夕食後、携帯でどんな病気なのか調べてみた。

◆自覚症状がほとんどないので、発見されにくい。

◆難病指定。だが公費負担はなし。

◆進行度を確認するためには、腎生検を受ける
必要がある。

大まかにはこんな感じ。

腎生検って、アレだ。
腎臓の組織を採取するのだ。
いかにも痛そうではないか。
考えただけでも恐ろしい。
うわわわわ。

それより、治療費が問題だ。
いったいどれくらいかかるのだろう。
ただでさえ、うつ病で働けず、実家で療養生活を
送っている身なのに。

不安と申し訳なさで、頭がくらくらする。

気持ちが沈んだまま退院の日を迎え、翌週、新しい
病院へ行くことになる。

腎生検2009 ~発熱~

2009年8月。

盆明けすぐに、熱が出た。

とりあえず枕元に常備してある解熱剤を飲み、熱を
測りに階下へ行くために身を起こそうとして、布団に崩れ落ちた。

立ち上がるどころか這うことさえできない。
30分以上かけて、寝室の出口へたどり着いた。

階段でふらふら転げて身体中のあちこちをぶつけ、
ついには重力に逆らえず落下。

そこから、茶の間までがまた大変。

ほうほうの体で体温計のしまってあるカップボードに
たどり着き、引き出しに手をかけた。

やっと検温。
待つこと数分。

ピピピ、と電子音が鳴り、取り出してみたら36.9℃。

…微熱?

こんなに辛いのにおかしいなあ、と再度測る。
やっぱり微熱。

そんな訳ないやろ、と3度目。

うん…?

!!!

私は数字を激しく読み間違えていた。

39.6℃。

はあ…道理で超絶にしんどいと…
天井を蛾のような色の蝶々がひらひら飛んでるし…

妙に納得し、幻覚を時々眺めつつ、来た道を戻る。
もちろんあちこちにぶつかりまくって。

とりあえず様子見で一晩を明かしたが、熱は下がらない。
それどころか、血尿が。

まさか…

腎盂腎炎!?

昔何度もかかったことがある。
高熱と目に見えてわかる血尿が特徴だが、独特の
鈍い腰の痛みがない。

おかしいなあ、と思いつつ、夕方に母が仕事から戻る
のを待って、タクシーで最寄りの内科へ。

ここで、新型インフルエンザ疑惑浮上。

高熱を出した人の受け入れ体制が整っている総合病院に
紹介状を書いてもらい、タクシーで移動。

高熱が出たらまず保健所へ、病院へ行くにしても、
まずは電話で問い合わせるのが常識だ。

ということを、そのときはじめて思い出した。
まぬけだ。

さて、紹介先で受けたインフルエンザの検査、検温、
採血、レントゲン、検尿の結果は…

まず、インフルエンザは陰性。

肺炎の可能性があるけれど、レントゲンの影が普通の
それとはかなり違っているので断定できない。

血尿は認められるが、肺炎ではまず出ないし、腎臓の
炎症は考えにくい。

とにかく、熱を下げ、安静を保ち、抗生物質を点滴で
打ち続けるために…

即 入 院 。

うそーん!!

この土日にはソフトボールの大会があり、アナウンスに
行かなければならないのだ。

入院なんて困ります、と訴えたが、誰かに代わって
もらいなさい、と秒殺で却下。

そんなぁぁぁ…(涙)

車椅子に乗せられて診察室をあとにし、CTスキャン、
再びレントゲン撮影。

一時処置室のベッドに横たわったのは、22時を半分
過ぎた頃。
早速点滴を受けて、眠りについた。

腎生検2009 ~はじめに~

IgA腎症(アイジーエーじんしょう)。

病気が判明して、いきなりブログを始めて日常を語り
始めたものの、読んでくださっている皆さんには
あまりにも薮からスティックな話だろうと思われる。

そこで、病気のこと、腎生検(じんせいけん)を受けて
治療方針が決まるまでのことをつらつらと書いて
みようと思う。

これから腎生検を受ける人の参考になるかどうかは
謎だが。

ちょっと、いや、かなり長くなると思うが、最後まで
お付き合いいただければこれ幸いである。

自宅バイタルチェック

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じゃーん!

家庭用血圧測定器~(ドラえもん風)

検査結果が出たときに、家でも血圧をチェックして、
高い日が続いたら病院に来てね、というので購入。

なかなかのお値段だが、性能は良いよ。

測るときは、二の腕にベルトみたいなのを巻いて、
スイッチオン。

病院のと同じように、ぐーっと圧力がかかるのだが、
実はこの圧迫感が気持ちいい。
え?何か変?

ついででもないが、体重もほぼ毎日測る。
体重が変わってないのに激しくむくんでいないか
どうかをチェックするのだ。
こちらは、毎日微量に増えたの減ったので一喜一憂
してしまう。
このへんは一応女子だからねぇ…
って、誰だ今吹いたのは。

自宅でバイタルチェックも、なかなか楽しいよ♪

降圧剤の悪夢

降圧剤は、1日1回朝食後に飲んでね、との指示なので
薬をもらった翌朝、朝食後に服用した。

そしたら、昼頃から身体がだるくて頭がくらくらして
立ち上がるのもひと苦労な状態に。

なんじゃこりゃあぁぁぁ!

と叫ぶ気力もなく、このような状態で外に出ては
キケンだと判断し、出かける用事をキャンセル。

夕方、母が血圧測定器を買って帰ってきてくれたので
測ってみた。

上が90台、下が50台。

ぜんこ史上最高に低血圧。
(変な日本語)

あまりにも苦しいので、病院に電話をして、主治医に
確認をしてもらったところ、あまりにも辛かったら
降圧剤は飲まずに、血をサラサラにする薬のみ続けて
ください、との指示が。

はあ…よかった…

腎臓が悪いと高血圧になる人が多く、降圧剤を処方
されるのだが、普段からそう高くない私は、低血圧に
なってしまったらしい。

翌日はましにはなったけど、まだ普段より低めで、
布団の中でぐったり。

低血圧の人は、これがしょっちゅうだから大変だろう
と思ふ。

3日目にはすっかり回復して元気に出かけることが
できたのでご心配なく。

通院 20091105

10月末に腎生検を受け、退院してから初めての通院。

この日、私の病名と治療方針が決まる。

順番が来て診察室に入ると、主治医がいつもの笑顔で
迎えてくれた。

椅子に座って、採取した組織の写真が映し出された
パソコンのモニタを見ながら説明を受ける。

予想通り、IgA腎症(糸球体腎炎の一種)であること。

組織を見る限りでは、まだそれほど細胞の損傷もなく、
腎臓もちゃんと働いているので、ステロイドを投与する
ほどではないこと。

扁桃腺摘出については、普段からよく化膿するわけでは
ないので、できる限り温存する方向で治療すること。

以上の説明を受け、血をサラサラにして腎臓への負担を
軽くする薬と、普段から血圧が高い方ではないが、
念のためにと最小限の降圧剤が処方された。
後者は、あまりにも辛いようなら服用を止めても
差し支えはないそうだ。

最後に、塩分は1日あたり5gまでね♪と念を押されて
診察室をあとにした。

思ったより軽症でひと安心だが、若干ブルーだ。

慢性腎炎にかかると一度壊れた細胞は再生しないらしく
いかに進行を食い止めるかが治療のカギとなる。
進行しきってしまうと、腎不全になるからだ。

かくして、IgA腎症との長~いお付き合いが始まる。

はじめまして

はじめまして。
まきなみぜんこと申します。
略してぜんこです。

このブログでは、つい先日慢性腎炎の一種である
IgA腎症と付き合うことになったいち患者の日常を
綴っていきます。

慢性腎炎といってもいろいろな種類があり、IgA腎症と
ひとくちで言っても、症状も治療法も様々。
ですが、治癒に近い状態を目指して薬を飲んだり、
腎臓への負担を軽くするために、塩分を制限した
食事療法をしたりというのは
基本的に変わらないと思います。

そういうわけで、同じような病を抱えている方や
家族が慢性腎炎を患っておられる方と、いろんな
気持ちや情報を分かち合えたらと願っています。

ただし、私自身もいち患者に過ぎません。
治療相談などには応じかねますことをお赦しください。

長くなりましたが、これからどうぞよろしくお願いします♪
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