先日のプチツーでの帰り道、とある交差点で信号が赤から青へと切り替わり、勢いよくスタートを切ったと思った所で何故か出遅れる友人のFTR。
エンジン音だけは勢いよく吹け上っているのに、まるで前に進みません?
おやおや、ギア抜けか?と後ろから見ていていると、どうやら様子がおかしい。
路肩にバイクを寄せ話を聞くと、ギアは入るのにまるで駆動力が掛からないとの事!
これはクラッチが逝ってしまったのか?とアレコレ調べると、アウトプットのカウンターシャフトは勢いよく回るのに、ドライブスプロケットに回転が伝わらずに空回りしているではありませんか。
何とシャフトのスプラインを舐めてしまったのです。
こうなってはその場で如何する事も出来ないが、かと言ってバイクを置いていくのは何としても避けたい所。
あれこれ頭をひねって編み出した応急処置がこちら。
シャフトの先端に残っているスプラインにスプロケが掛ったまま固定し、奥に入り込んで噛み合いが外れてしまわないよう十円玉で蓋。
最悪スプロケが外側に外れる恐れはあったものの、これで何とか自宅まで辿り着く事が出来ました。
シャフトのセンター部分だけスプラインが綺麗に無くなっています。
帰路を無事に自力走行出来たのは、この十円玉の活躍のお陰です。
FTR250のカウンターシャフトは、キックモデルとセルモデルと別部品なのですが、何故かスプラインの幅が違いスプロケットも異なります。
物理的にセル車にキック車のスプロケは入りませんが、逆はガタが有りながらも入ってしまい、そのガタのお陰でスプラインをダメにしてしまう事があるらしのでそれを疑いましたが、どうやらそう言う事でもなさそう。
装着されていたスプロケをセル車の物と比較してみると、凸部の幅が明らかに細い。
シャフト先端に残るスプラインにもピッタリと合いガタはありません。
キック車用の正規スプロケで間違いないようです。
今回はスプロケの選択間違いではなく、単純に長年の負荷による消耗の結果なのでしょう。
カウンターシャフトの交換となると、クランクケースを割らないとならず今回はそこそこの作業となりそう。
当然純正部品は廃版なので中古部品をネットで調達済みですが、手元に届くのは数日先になるでしょうから、それまでにのんびり作業を進めます。