⚫︎2023年8月上旬

自宅に戻った母が最初に苦しんだのは咳でした。

初めは渇いた咳でしたが、徐々に痰が絡むようなものとなり、激しく苦しそうなことも。そうなると液状オキシコドン2.5mgを飲むのですが、寝たきりで細かい作業が困難な母に変わって、父か私が飲ませる役目。ただ、咳は昼夜問わず突然出ますので、特に深夜は大変でした…


⚫︎2023年8月中旬

続いて生じたのは小便の問題。

当然ながらカテーテルは使用しているので、尿意を感じることはほぼ無いはずなのですが、何故か強烈な尿意とその我慢に悶えることがありました。原因は膀胱炎?で発生する異物がカテーテルの先端の穴に詰まってしまう為で、どうやら間違いなさそう。

しかし、カテーテルを太くすると感染症など様々なリスクがある、ということで、訪問看護師さん達は当初かなり消極的でしたが、相当苦しんでいる母を見て、意を決して変更&膀胱洗浄まで行って頂いた結果、この問題は無事解決することができました。

しかし、終末期の症状は確実に強まりつつあり、寝る時間は増えてマトモに会話できるのは夜にテレビを見る頃の数時間のみ、また徐々にせん妄のような症状も出始め、最終的に、会話の5割くらいは良く分からない内容になっていました…


⚫︎2023年8月下旬

仕事の都合などで母の元を離れた後、約1周間ぶりに帰ってきたところ、何と母はほとんど会話することができない状態になっていました…。目の焦点は殆ど合わず、発言はウーやアーのみ、咳は治っていたものの、痰がからんでゴロゴロと音がする喘鳴が激しい状態。

ほとんどの時間は意識朦朧としていたのですが、稀に私に何かを伝えようと声を出すのです。しかし全く聞き取ることができず、「わかってあげられなくてゴメンね」「母さんも、上手く伝えられなくて悔しいよね…」というと、なんと頷くのです…!

僕が話す内容は理解できているんだ…と感じたその時の気持ちは、本当に複雑で辛いものでした。



続く