皆さんこんにちは。

本日は、「微差を積み上げることの大切さ」について書き留めたいと思います。

 

組織構造は、ある種の役割分担で成り立っています。経営方針を立てて経営資源を適切に分配する「経営層」、経営方針を基にして担当部門の目標を目指す「マネージャー層」、マネージャ―を補佐する「監督層」、そして上位者の指示により実務の全線に立つ「一般社員」のような階層による役割分担が典型的な例だと思います。

 

従って、経営層やマネージャー層は、その組織の「あるべき姿」を考えることが仕事ですから、当然にその組織の特徴、歴史、人的な品質はもとより、その組織の置かれた外部環境などにも精通しているような「頭脳」の部分、すなわち高度な役割を請け負うわけです。

でも、その組織が直接ユーザーと接触する役割を担っているのは、実は「一般社員」の方が圧倒的に頻度が高いのかと私は思っています。もちろん業種にもよりますが、サービス業や流通業などは特にその傾向が強いと思います。

 

 

このことは何を意味しているでしょうか

ユーザー側からすれば、その組織を評価する機会は、ユーザーとの接点を持つ社員一人一人の対応ですから、いくら組織の「頭脳」部分が優秀でも、極端に言えばそれは直接にはユーザーには関係のないことです。ユーザーに直接接する社員一人一人の品質を高めることが、その組織の評価に繋がります。

 

一般的には、前線に出ている社員は、まだ経験も浅く、仕事の上でも人間関係でも試行錯誤を繰り返すようなこともあるかと思いますが、でもそういう社員の声を聴き、組織としての改善を行いながら成長を促すような仕組みと安心感を与えられるかどうか、それが組織力の差別化に繋がると私は思っています。

 

一人一人の成長の度合いは小さいかもしれません。でも、多くの全線にいる社員が少しずつ成長したら、その総和は、特定のマネージャーが自力で剛腕を振るうよりも大きな力になるでしょう。それは多少時間がかかるかもしれませんし、地味な積み重ねかもしれません。しかしながら、この微差を積み上げることの強みを実現できる組織こそ、筋肉質の長距離走に耐えられる組織なのではないでしょうか。

 

今後マネージャーは、その微差を積みかさねる仕組みやそれを促進する組織文化を作る環境整備こそが、ますます大切な役割になっていくと思います。

 

個人の成長も、組織の成長も、ともに積み重ねが大切です。

「良い習慣は才能を超える」という佐々木常夫さんの言葉を思い出しました。

 

最後までお読みくださりありがとうございました。

2024.3.9 #330

 

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