正月、意図的に歩いていた事もあって普段なら車で通り過ぎてしまう、山際の道を久々に。

見ての通り、山側からは道へと大きく木々がせり出してきている。

 

また、その林内はアカマツから遷移してきた落葉&常緑の広葉樹ばかりでなく、

 

侵入を続けるモウソウチクもかなり見受けられる。

 

こうした里山が増えているが、実際に伐って燃料として用いる人や、モウソウチクの侵入を食い止めようとする人は少ない。

何故なら龍江は個人所有の山というか林や森ばかりであり、協働で作業を行う入会と呼ばれた共有林が皆無だからだ。

 

気にしていて取り組んだとしても、独りで相手ができる規模ではない場合がほとんど。

ましてや山や森を所有している人は、住宅の敷地やその周辺に畑や水田、果樹園を持って管理している人が多い。

 

よって、普段はそうした自宅周辺の耕作地での管理に追われ、とても山や森なんて管理に出向ける余裕はない。

 

ただ、こうした所有者に共通してあるのは「何とかしなければならない。けれど、全くの他人にどうされるか解らないのも困る」といった認識だと感じている。先祖から受け継いだ山野であり、きちんと繋いでいきたいもののどうしたらよいか…判らず自然に任せている状態なのでは。

 

一番良いのは使う代わりに何らかの恩恵というかバック(金銭なり)があるのが判りやすいのだが、お金のやり取りが発生するのは如何なものかと感じているのだ。

大切なのは換金せずに得られたものを資源として暮らしの中で使うこと。

こうすると育つ所から見守り、その生長量の少なさを知る事もできる。

 

 

一例として、広葉樹を定期的に伐って薪として使う事が挙げられる が、

萌芽してから再び薪となる太さに育つまでに何年かかると思っているのか。

 

早くとも10数年、できれば15~20年といったところか。

十数年おきにしか採取できないのであれば、その生長量から判断できる使用量も推し量れようというもの。

 

だから、まずはその里山の状態を知り、薪炭林として使うのであれば一度にどのくらい伐る事ができるのか?

そこから参加者が求める薪の量や、実際にかかる作業の日数や人員なども考えられようというもの。

 

自然の循環の中でそのバランスを崩さず活かしていこうとすると、今の暮らしの在り方を見直していく事にもなるのではないかと。

 

考える事は多いが、可能性はある!

見て感じて考えて伝えねばと。