ただでさえ多忙な上であるにも関わらず、身の程知らずがここに

 

歴史研究所にて開講している「わが町の建築史ゼミ」

 

月に一度のゼミにて、

人々のくらしの中で形づくられてきた歴史的景観や、その成り立ちを学び、身近な地域の魅力を知り、伝えられるようなガイドブックの作成に取り組むべく学んでいます。

 

ゼミというだけあって、自ら実践する学びも。

 

それが講師より先月出された宿題

「旅のしおりで取り上げたい場所、気になる場所の特徴がわかるように、その場所や建物などを図で描いてください。対象や手法、紙面のサイズ等は問いません。可能であれば今後のしおりづくりにおいて使える図を描いてください。可能な方は、メールに添付してお送りください」

 

うげ…

この歳になって

宿題に追われるとは…。

 

最初自分は大好きでたまらない古道、「秋葉街道」を取り上げようと思っていたのですが…

いかんせん全容を図化するのは今の自分には難しい。

だが、人々の生活に密着してきた里山に関する事は外したくない。

 

よって こちら

千代にある「野池愛林農業協同組合」の事務所に狙いを定める。

 

 

外見はこんな感じ。

 

 

この建物は内部が凄いんです。

 

 

数年前の選挙において、ここが投票所となった際、選挙事務を担当させていただき、内部の状況を知りました。

 

今や絶対に見る事ができない特色ある部屋の数々。

 

ですが、それ以来入った事はなく、もちろん内部の調査はいまだ…

いずれ組合長(区長)に事情を説明して協力を依頼しようかとも。

 

おそらくここにしかない

 

 

トイレ?兼下駄箱

 

右から 大きいの?

中央が 男性小??

左が事務所2階へ上がる際の下駄箱。

 

ではないか???と。

でも大きいほうに便槽の汲み取り口や、臭突が見当たらぬ…

 

でもトイレでなければ一体何の用途なのか??

 

不思議な建物。

 

 

玄関はまた特色あり

 

 

「警ら箱」に

上の電電公社のマークの入った「電話番号標」はなんと 2ケタ!

 

 

 

玄関の扉の下は独特な補強が!

なかなか厳めしい。

 

 

窓もいまだに大半が当時の木製のまま!!

 

 

そして外にも!

注目いただきたいのは右のポスター掲示板でなく

 

 

左の木製掲示板!!

 

 

もはやこの形状の掲示板は無きに等しいのではないかっ!!

 

現代の画鋲が刺さっている所を見ると、今だ現役なのでは??

(足元はだいぶ怪しげですが…)

 

対岸より 遠景で臨む。

一見古めかしい木造建築物でありながら、この内部がまた…

本当にいつか紹介したい。

 

 

 

 

もう一件、

これはゼミでというよりも、自分で建ててみたい

 

 

山中の耕作地に残る農機具小屋

 

 

近寄ってみて判りますが、見事な土壁!

 

趣があります

 

内部は物置としてでなく、休息できる空間を設けてあったのかもしれません。

 

梁は曲り材を利用しています。

身近にあった木々を建材として利用したのでしょう。

 

壁の竹木舞が見えました。

 

使われぬようになってからしばらく経っていそうですが、

この山中にあってもしっかりと建っています。

 

出来るだけ身の回りにある材料を用いられたであろう、この小屋。

 

もし壊れたとしても、多くはゆっくりと土に還っていくのでしょう。

 

里山でのやま&はた作業において、自らも循環の中に身を置いて来た先人らの知恵と取組に驚きと垂涎を隠し得ません。

 

さて、能書きはともかく 

宿題(手書きでの図化)をはやくやらんと…