「綜絖が足りなくなった」

この一言で騒ぎと作業が始まった。

「綜絖が足りなくなる程の密度ではないじゃん」

「いえ、この前の作品を織る時に、他の織機の綜絖が足りなくなったから

綜絖を抜いてその織機に使ってしまったのよ」

 

綜絖が足りなければ織物は織れないのです!!

「織り幅を狭くしますか」

「それは出来ません」

「じゃ、綜絖枠を増やして綜絖を増やしましょう」

 

急遽作戦会議が始まりました。

8枚綜絖を装備していた織機の綜絖枠から2枚外していたので

足りない織機の綜絖を増やすこととなりました。

綜絖本数を増やしたり減らしたり、綜絖枠を増やしたり減らしたり

織物の企画が複雑になれば常にあることで今日も6枚綜絖織機を

8枚綜絖織機に変える作業で1時間程かかりました。

 

新しい企画を立てて織機に新たな機能を足すことは

新しい織物考案をする上で必要条件なのです。