映画「シルク」 | 茸茶の想い ∞ ~祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり~

映画「シルク」

原題:SILK
まるで絹の糸のように、繊細で幻想的な、これは一人の男の内に秘めたる迷い悩み憧れ、そして知る・・ゆり(Lily)の花言葉は純潔、貞操、無邪気、処女性・・
silk シルク
1860年代フランス、戦場から休暇で村に戻った若き兵士のエルヴェ(マイケル・ピット)を待っていたのは村の窮状と繭の仲買人への転職、ヨーロッパ全土を覆った蚕の疫病によりエジプトへと蚕卵を求めるが既に手遅れアフリカの地も侵されていた。エレーヌ(キーラ・ナイトレイ)と結婚した彼は、世界の果て日本への買い付けの旅を決意する、ユーラシア大陸を横断し、日本海を渡り、酒田は最上川など冬の鎖国の国の幻想的な景色が映し出されるなかを目隠ししたまま隠れ里のある村へと向かう。そこで巡り会うのが蚕産業者の原十兵衛(役所広司)のところにいた謎の女性(芦名星)、幻想的な謎めく女性に心囚われた彼は帰国後も思いが離れず、妻との間も上の空となる。
象徴的に何度も登場してくる湯煙の中の裸体の女性、そして意外にも過激なセックス描写、それゆえに高まる期待感、高揚感・・世界の果てさえまでも一瞬にして飛び越えてしまうけど・・なのに・・この終わり方には確かに意外性がある。すべてはあの庭一面に咲いたゆりの花のように、夢とロマンを追いかけた男に、残されていたものは亡き妻の無邪気だけども海より深い愛だった・・。    シルク