映画「ブロークン・フラワーズ」 | 茸茶の想い ∞ ~祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり~

映画「ブロークン・フラワーズ」

原題:Broken Flowers
この映画、またまたビル・マーレイが、"ロスト・イン・トランスレーション"してるよね。あのポーカーフェイスのまんまで、哀愁に満ちた時が過ぎる・・。
Broken Flowers poster broken-flowers-poster

差出人不明のピンクの手紙に綴られた、まだ知らぬ19歳の息子の存在、そこから過去の女性5人を訪ねるドン・ジョンストン(ビル・マーレイ)の旅が、隣人ウィンストン(ジェフリー・ライト)が企画してくれた旅が、始まる。
一人目は・・娘と二人暮らししてるローラ(シャロン・ストーン)、娘ロリータ(アレクシス・ジーナ)が全裸で登場するのには驚いた(・・イヤ嬉しかった・・)が、ここではとても歓迎してくれた。・・けど二人目からは、ドーラ(フランセス・コンロイ)、カルメン(ジェシカ・ラング)、ペニー(ティルダ・スウィントン)、そして5人目はお墓の中だったが、いずれも迷惑がられて、とてもいたたまれないカンジだった。特に4人目では強烈な顔面パンチをもらって失神する有様だ。旅の成果は得られず、母親は突き止められない、それでも彼は、あのポーカーフェイスで、リタイヤした、かつてのドンファン、やもめ暮らしの寂しい、男の悲哀をものともせず、無事に戻り、空港で出会った旅の青年、もしやと思わせるが、その青年からも冷たくあしらわれる。・・ただ呆然と立ちすくむしかなかった。寂しく哀しい男の思いは辛い。

教訓はむやみに人の人生に立ち入るべきではないということか・・。出来得れば、あのローラとロリータの家族の元へ、・・再び訪ねて欲しい。きっと、自分なら迷わずそうするだろう・・。(レイトショー)  ブロークン・フラワーズ