1977年のアルバム（その83 IRememberYesterday/DonnaSummer）

1977年のアルバム・シリーズ

全米最高位No.18ということで、続いては・・・

Donna Summer

1975年～1976年、衝撃を与えた、Love To Love You Baby

以降、そのイメージが強烈だったためか、ため息、喘ぎ声等が入ったナンバーも多くなったものの、大ヒットまでいくものはありませんでした。

そんな中、1977年、ヒット・チャートを急上昇してきたのが・・・

I Feel Love

単調なリズムをバックに、Donnaが高い声で歌うセクシーなナンバー

Love To Love You Baby以来のセンセーショナルとなるのはこれだな

そう思ったものです。

そして、プロデュースしているのは、やはり、Giorgio MoroderとPete Bellotte

いわばDonna Summerの仕掛人といえる2人です。

そして、この曲が収録されたアルバムもリリース

I Remember Yesterday

Donna Summerにとって、5枚目のアルバムとなります。

尚、I Feel Loveは、元は、このアルバムにも収録されている壮大なバラード

Can't We Just Sit Down (And Talk It Over)のシングル盤のB面でした。・・・

レコーディングは1976年～1977年

ミュンヘンの、Misicland Stusios、Arco Studiosにて・・・

Donna Summerリード・ヴォーカル

Giorgio Moroder、Robby Wedelムーグ・シンセサイザー

Thor Baldurssonキーボード、ムーグ・ベース、ムーグ・シンセサイザー

Geoff Barstow、Mats Bjorklundギター

Les Hurdleベース、Keith Forseyドラムス、パーカッション

ブラスは、Benny Gebauer、Dino Solera、Franco Taormina、Hanus Berka、Hermann Breuer、James Polivka、Lee Harper、Rudi Fussers

バックグラウンド・ヴォーカルは、Brooklyn　Dreams、Dani McCormick、Marti McCall、Pattie Brooks、Petsye Powell

1曲を除き全曲、Donna Summer、Giorgio Moroder、Pete Bellotteの作品

プロデュースは、勿論、Giorgio MoroderとPete Bellotteです。

A面・・・ドラマチックに始まってポップなイントロ、タイトル曲、I Remember Yesterdayでスタート

1940年代のノスタルジックなムード

Donnaも甘い声で、歌います。

続くように、Love's Unkind

こちらは、Summertime Bluesを思わせる曲調

そう、ちょうど1950年代のロックン・ロール、ロカビリーを思わせる音作りと言えるでしょう。

そして続いて、Back In Love Again

軽快なピアノ、ブラスが入り、そう、誰もが、Supremesを思い浮かべたでしょう。

Donnaにとって、Diana Rossはやはり最も影響を受けた1人でしょう。

・・・ということで、これは1960年代のMotownサウンドということで・・・
I Remember Yesterday～と・・・

I Remember Yesterday （Reprise）

再び登場、’40年代、’50年代、’60年代と回顧録となっているのでしょう。

いわばコンセプト・アルバム

ところで、このタイトル曲、I Remember Yesterday

イントロ部分を1979年にリリースされた竹内まりやさんの「ドリーム・オブ・ユー」が借用していたようですが（苦笑）その後、山下達郎さんによってアレンジが変えられたようです。（苦笑）

B面、ブラスが入り、パワフルな、Black Ladyでスタート

時代は、’70年代へ・・・躍動感のあるソウル・ミュージックです。

続いて、Take Me、こちらは’70年代のポップなナンバー

ストリングスも効果的に挿入されます。・・・

そして、壮大なバラード、Can't We Just Sit Down (And Take It Over)

この曲だけ、ちょうどこの年世界中でNo.1となったDavid SoulのDon't Give Up On Usの作者である、Tony Macaulayの作品

パワフルに歌い上げるDonna、シンガーとしての力量発揮といえるでしょう。

前述の通り、アルバムからの第1弾シングル、邦題は「貴方のひざで」でした。

最後は・・・ I Feel Love

アルバムの中では、アンコールの位置に当たるかもしれません。・・・

前述の通り、元は、Can't We Sit Down～のB面だったのですが・・・

先ず全英No.1、そして全米No.6

Donna Summer

Love To Love You Baby以来の世界的大ヒットで、彼女の名前が再び大きく取り上げられるようになったのでした。・・・

I Feel Loveの大ヒットにより、このアルバム、I Remember Yesterdayは前述の通り、全米No.18（全英No.3）

Love To Love You Baby以来の好セールスとなり、この後の快進撃につながることになると思います。

シングルの方は、前述のCan't We Just Sit Down (And Take It Over)、I Feel Loveに続いて、I Remember Yesterday（全英No.14）、Love's Unkind（全英No.3）、Back In Love Again（全英No.29）がシングル・リリースされました。