最近、ごきげんな小型チューブアンプを見つけました。Blackstar HT-1Rというコンボアンプです。おそらく2010年頃に登場したモデルで、その後MKⅡになり現在はMKⅢがリリースされています。価格も当初は3万円台だったものが現在は5万円台半ばまで値上がりしています。しかし、初期型であれば中古で1万円台半ばで売られており、今ならタマ数もそこそこあります。
最新型はLINEアウトやUSB端子などの拡張機能が充実しているようですが、私はギター練習だけなので安い初期型で十分です。Youtubeでの評価はイマイチなので迷っていたら、近所のハードオフで状態の良さそうな個体を発見。10分ほど試奏してみたら、これはイイ!想像以上に手応えがあったので即決!税込み11,000円でした。
以前から自宅で使える小型チューブアンプを探していました。VOXのAC4TV8を買いましたが、アッテネーターで4Wを0.1Wに落としても自宅ではフルテンにできません。同じVOXのAC4C1ならマスターボリュームがありますが、ジャリジャリとした歪みが好きになれません。仕方なくドライブさせたい時はマスターボリュームが付いた15Wの中型アンプを持ち出していました。
HT-1Rにはクリーンとオーバードライブの2チャンネルがあり、クランチからハイゲインまでカバーできます。1Wでも自宅なら十分な音量なのでクリーンでも十分に堪能できます。特許だというISFコントロールが効果的で、ブライトなアメリカンサウンドからミッドが強調されたブリティッシュサウンドまで無段階に可変できます。
もちろん、他の小型チューブアンプ同様に欠点もあります。一番気になるのが歪ませるに従ってローミッドが強調されてくることです。100~200Hzあたりがどんどん盛り上がってきて、フルテンあたりではヘビメタっぽくなってしまいます。また全体的にダークなサウンドなので、ハムバッカーやフロントPUを多用する人には向かないかも知れません。
これは5WモデルのHT-5Rを無理に小さなキャビに収めたことによる弊害なのか、裏の外部スピーカー端子で大きなキャビを鳴らせばいい音がするという話もあるようです。でもハイゲインな小型チューブアンプ自体が貴重ですし、クリーンチャンネルでクランチさせるだけでも十分に楽しめるアンプだと思います。

HT-1RHというヘッドアンプもあるので、HT-1Rをスタジオに行って大きなキャビに繋いでみるとイイかも知れません。8インチスピーカーなので12インチの大きなアンプに敵わないのは当然ですが、小型のフルチューブを小音量でドライブさせながら練習ができるのはありがたいです。あとリバーブ付きなのもポイント高いですね。





