田舎で100年使える家づくりと暮らし方〜③コミュニティで家を守るなら家族が一番!〜 | たかつき通信・新築リフォーム耐震補強、木の家を自社大工が責任施工のたかつきホーム&サイエンスホーム東山口店・山口県田布施町株式会社高月工務店

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みなさまこんにちは^ ^ 

たかつきホーム🍀ホームアドバイザーの田原です。



人生100年時代、人だけでなく、環境のためにも健全な資産管理のためにも住まいの寿命も100年を実現するために考えたいことについて今月はまとめております。



住まいの寿命を100年とすると、ほとんどの場合に途中で所有者が変わることになるでしょう。



空き家問題においても、実家の相続問題が顕著になってきており、

ここがまさに伏魔殿。所有者の方だけでなく行政機関もほぼお手上げ状態というのが長らく空き家問題が解決しない原因だといえます。





そこで、私からの提案は、




田舎は思い切って家族で継承することを前提に家づくりをしよう!



ということです!




…まあ、それが出来たら簡単なんですが、どういう考えでこう提言するに至ったか、ちゃんと説明責任を果たしていきたいと思います!




 不動産先進国の、家の継承の仕組み


不動産先進国といえば、以前にもご紹介したアメリカです。 


※アメリカの中古住宅は価値が目減りしない反面、日本の中古住宅は投資額に対して約半分の価値しか残っていない。


アメリカでは不動産取引の仕組みがかなり確立していて、誰でも安心して公平な取引が出来るように制度整備がされているのです。




https://www.zillow.com/

※アメリカの不動産取引に関する情報は幅広く公正に公開されており、日本でいう隠し物件などがない。また、建物の性能を診断する『インスペクター』の地位が弁護士並みであるなど、ユーザーが安心して取引できる仕組みが確立されている。


この『Zillow』が代表的であるものの、AI技術によって売り物件でない建物などにも値段がつけられたりするツールなども開発され始めているなど、不動産取引が気軽に出来る媒体が揃っています。


また、インスペクター(住宅診断士)の仕組みも確立していて、建物の機能や欠陥なども正当に評価される仕組みがあるため、安心して不動産を取引できる、更にはそのために家を大切にする文化が根付いている背景があるといえるでしょう。


家がちゃんと継承されていく仕組みが確立されているからこそ、建物の資産価値が正当に評価されるということです。




 世界では“当たり前“の住宅総量管理



このグラフを見ても分かる通り、日本の新築住宅流通戸数の割合は突出しています。


なぜこんな事が起こるかというと、日本には住宅総量管理という制度が無いからです。

つまり、必要数に関わらず、どんどん家を作ってもいいから、古い家には見向きもせずにどんどんと新築が建つということですね。


私個人的には、国がやるか地方がやるかは別にして、この制度はいずれ導入されると考えています。



減らない空き家 負担増す自治体 必要なのは所有者に管理させる手立て(鷲尾香一) - JCAST会社ウォッチ



環境負荷の高い“建てては壊し“の住宅文化は世界的な批判の的である上に、特定空き家の処遇には、どこの自治体も手を焼いています。

人口減少局面で『新築は既築をひとつ壊してから建てること』とするのは自然な流れでしょう。



 『日本流』空き家活用に一定の方向性を見出した方々の“コミュニティづくり“という解答案


これから先、用途が終わって放置される家→特定空き家を抱える可能性のある個人、地域にとっては、この住宅の継承問題は本気で考えるべき問題といえます。


欧米各国のように制度を整える方法もあるものの、人々の生活には文化があります。



ここで、日本で空き家活用に一定の方向性を見出した事例をご紹介します。




http://diyrweek.npo-fbs.com


山口県から程近い九州地方では、空き家活用の先進的事例が数多く報告されています。


自分の好きな暮らしは自分で創る
自分の好きなまちは自分で創る


と銘打たれたこのまちの活性化プロジェクトの仕掛け人は、


福岡県に点在する取り壊し寸前のビルや集合住宅をヴィンテージビルとして再生し、普通は年が経つごとに“経年劣化“していく物件の価値が、年数が経つごとに家賃とともに上昇するという、


“経年優価“


という魔法のような住まいの再生をやってのけた、スペースRデザインという会社の代表である吉原勝己さんです。





数々の奇跡を積み重ねてきた吉原さんは、コミュニティにこそ答えがあると、現在は九州DIYリノベWEEKENDを仕掛けてらっしゃいます。


田舎や民家においても、空き家の再生に成功している事例はたくさんあります。人数の問題じゃあないみたいです。


詳しくは、是非気になった街の覗いてみてください。


http://diyrweek.npo-fbs.com




 反面、これまでの日本のニュータウンに代表される“分断“の先にあるもの


一方、日本全国で空き家の巣窟となっている“郊外ニュータウン“は、その時代時代で大規模な宅地造成とともに、特定の世代、特定の立場の人をターゲットに販売された結果、その特定の世代が家を手放すタイミングに重ねて、大量の空き家が発生するという悪循環が生まれています。


https://kaitai-tatujin.com/akiya/newtaown


空き家問題とは、実はこうした都市郊外で顕著になっている課題なのですが、田舎でも田んぼや畑を潰してある程度の規模で造成している地域はこうしたマイナス事例を後追いしているともいえると思いませんか?



こうした問題も、要は“楽園“を信じて集ったある世代、ある立場の人々が、実は社会から一部切り離されていたと考えられなくもありません。


成長社会においては細分化されていく事によって効率化が進むのかもしれませんが、成熟社会においてはこれまで閉じていたものが開かれてゆくべきだと思います。




我々の家づくりだって、これまでは子供部屋などひとり一部屋、各部屋にクローゼット…が目標でしたが、

段々とリビング学習やウォークイン収納が浸透していますし、客間はなくなって、一番人を通す可能性が低かったキッチンやリビングが外の人にオープンされていっています。


家の中でもコミュニティが開かれていっているではありませんか。




 家族という、世代も立場もごちゃ混ぜの最強コミュニティ


そろそろまとめていきたいと思いますが(汗)、


田舎ではそうした分断が進んでいない分、都会に先んじてオープンなコミュニティを構築し直せば、豊かな住まい方に加えて、家を継承していく仕組みも作りやすいように思います。


そして、その格差のないコミュニティとして一番手に入りやすい、というかもう傍にあるのが家族です。これが、今回の結論です。



日本ではこれまで、家族で住まいを受け継いでいくという文化の中に生きていた訳ですから、それを踏襲した上で、それが出来ない人々のための制度を補完していく形を取ったほうがスムーズなのではないかと思います。


様々な機能が揃い、先進的な技術が早々導入される都会においては是非ぜひ新しい技術革新にて住まいの継承システムを考えていったらいいと思いますが、

そうしたものが早々に導入される見込みの薄い田舎では、今あるものを少しでも大事にして、様々なことを助け合えるコミュニティを醸成していく方が有効なように思います。



家づくりもまた、開かれていく方向にあるのであれば、古民家の間取りが実は最先端!…といったタイミングが来る可能性も考えられると思います。







手前味噌ですが、私が両親との同居を決めてから8年。住まいの専門家として、私の次に受け継いでいくことまで考えてリフォームした家の間取りです。


建物がしっかり作られていたという事が大前提であるものの、既存住宅のリノベーションにおいて、

これから先の様々なシチュエーションを考えると、部屋の形を崩すよりも、多目的ルームを多くして、可変性を持たせる事が有効だと考えました。それから、あえて設備も2つ設けるような二世帯住宅化は行ないませんでした。





まるで、古くからの伝統の田の字型の日本家屋のように。



そうした体験からも、あまり流行り廃りに流されることなく、今ある価値に目を向けることも大事なんじゃないかなと思いました。



色々なお考えがあることと思いますし、多様性の時代ですから、自由な選択が出来ることが現代のダイナミズムかとも思います。



しかし、来る未来に先述したような様々な課題、問題が待ち構えているのも紛れもない事実。


田舎まち田布施から、住まいと共に持続性ある暮らし方を、もう一週間考えていきたいと思います。




それでは、また来週お目にかかります。 


みなさまの暮らしが、いつも安全で快適なものでありますように🍀