やっと年金問題にかかることになりましたｗちょっと遅いけど・・・・・ｗ

まずはこのニュースからご覧下さい。
「国民年金納付率、過去最低に＝３年連続前年割れ確実－０８年度」
（全文）
「社会保険庁は２９日、国民年金の２００８年４月から０９年２月までの保険料納付率が前年同月比１．９ポイント減の６１．５％になったと発表した。深刻な経済不況に伴う失業や非正規雇用の増加、年金不信の高まりなどが背景にあるとみられる。３月分の納付率が大幅に上昇する要素はなく、０８年度の納付率は、過去最低だった０２年度の６２．８％を下回ることが確実な情勢となった。納付率が前年度を下回るのは３年連続。
　厚生労働省は今年２月、国民年金の納付率８０％を前提に、今後１００年にわたり、厚生年金の将来給付水準が、現役世代の平均収入の５０％台を維持できるとの試算を公表。しかし、民主党の指摘を受け、納付率６５％程度として再計算した結果、５０％を割り込むことが判明した。このまま納付率が上がらなければ、将来の無年金者を増大させ、国民皆年金制度を揺るがしかねない。」

・・・何だか物騒な感じですね。明らかに年金破綻が近いというニュアンスが漂います。

しかし！

ここに書いてあることにはかなり出鱈目があります！これから、年金に関する説明をしていきますが、それらを理解すればマスゴミ（と民主党）の欺瞞が浮かび上がります。年金制度を潰したいのは彼らなんでしょうかね・・・？

それでは年金に関する説明を行っていきましょう。

まず、年金制度そのものを説明します。
ズボラですが、wikiから一部引用します。

「日本の年金制度は3階建てとなっている。原則として、20歳以上60歳未満の日本に居住するすべての国民は、国民年金（給付または受給段階では老齢基礎年金と言う）に義務として強制加入し、資格期間が25年以上ある人が65歳になった時に1階部分として老齢基礎年金を受給できる。

民間サラリーマンや公務員等には、厚生年金や共済年金に企業や組織が義務として強制加入しなければならず、自動的に加入していると見なされる1階部分の老齢基礎年金に加えて2階部分の老齢厚生年金や退職共済年金を受給できる。」

色々ややこしい言葉（「３階建て」、「２階部分」）などがありますが、それほどややこしいものではありません。
下の図を使って説明していきます。

前回の記事でヒントとして出した図に年金の種類を書き加えただけのものですが、非常に重要なことがこの図には含まれています。
「×」の部分では国民年金・厚生年金・共済年金（公務員用の年金）は別々に書いてあります。が、実はこれがそもそもの間違いなのです！実際には「○」のように国民年金（＝１階部分）があって、その上に厚生年金・共済年金（＝２階部分）があるのです！つまり、厚生年金・共済年金に入っていれば必然的に国民年金にも加入していると言うことなのです。
このことを踏まえたうえで、上のニュースの「国民年金納付率低下」について見ていきたいと思います（３階部分に関しては今回は省略します）。

まず、このニュースで問題になっている国民年金の納付率が下がっていることについてですが、では厚生年金や共済年金は何故問題にならないのか？という疑問が出るかもしれません。これに関しては、この２つの年金の場合は給与からの天引きで必ず納付されるため未納という問題は起こりえません。国民年金の場合は、自分で納付をしなければならないため、そこから未納と言う問題が起こるのです。ただし、厚生年金・共済年金の加入者は先程の説明の通り自動的に国民年金にも加入しており、その人たちは当然未納という事態にはなりません。とすれば、一体納付率約６０％と言うのは・・・・・？？？
（ココで今後使う用語を説明しておきます。
「第1号被保険者」・・・自営業者や学生など自分で年金を支払わなければならない人。
「第2号被保険者」・・・サラリーマンや公務員など天引きなどで自分で年金を支払わなくてもいい人。
「第3号被保険者」・・・「第2号」の配偶者（主に妻）。自分で年金は支払わなくてもいい人。）

さて、「国民年金納付率約６０％」のカラクリに関して説明していきましょう。
まず、この表現自体は必ずしも間違っていません。但し、色々と説明不足なのです。
次の図を見ながら解説していきます（図は「未納が増えると年金が破綻する」って誰が言った? ～世界一わかりやすい経済の本～のP.159から引用。データは平成19年末現在のもの）。

アラアラ？

この図から見る限り、未納者（24ヶ月間（ここではＨ１８．４～Ｈ２０．３）保険料未納の者・ピンクの部分）は公的年金加入者の中でも５％程しかいませんねぇ。では何故ニュースでは「国民年金納付率約６０％」となるのでしょうか？
こういうカラクリなのです。（この纏めはココからお借りしました。是非ともコチラもご覧下さい）
・納付率６０％というのはあくまでも、
　国民年金の「被保険者」、つまり「第１号被保険者」2,035万人のうち、
　保険料納付者1,209万人の割合。
・納付率６０％＝未納率４０％ですが、
　正式な手続きで免除されている518万人と、
　未納者308万人
　の計826万人が
　国民年金「被保険者」2,035万人の４０％を占めるに過ぎないのです。
あくまでも公的年金加入者の約３０％に当たる人の中での割合にしか過ぎなかったわけです。完全なる報道テロです、これは・・・。

一旦今回はここまでにします。次回は「仕送り方式」と「未納問題の本質」について説明します。
最後に次回記事のヒントとなる記事を紹介しておきます。読んでちょっと考えてみて下さい。

世界最大の年金ＧＰＩＦ：国債「売り手にまわることも」

年金問題のウソ～その１ まず知っておきたいこと～

年金問題のウソ～その１　まず知っておきたいこと～