第四十二回映画と音楽のレビュー~太陽がいっぱい~ | novel2017のブログ
アランドロンがただただかっこいい映画。
1960年に公開された映画だが、古さを感じさせない。

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さて、今"古さを感じさせない"と言ったが、よく古い作品を褒める時、古さを感じないとか、色褪せない、といった表現で形容することが多い。しかしこの古さを感じないという文言は果たして本当にそうか、と一度立ち返って考えてみる必要がある気もする。色褪せるから素晴らしい作品だってあるだろう。何でもかんでも色褪せないと表現するのはナントカのひとつ覚えではないか?

では改めて、この太陽がいっぱいは古さを感じさせないのか。実は冒頭の発言はこの議題を設定するためのいわゆる"釣り"で、実は古さを感じるないなんて思っていない。役者どれをとっても60年代っぽいし演技もさすがに古い。だって50年以上も前の映画なんだよ?古いに決まってる。でも決して脚本は古くない。映像や人のファッション化粧は古くても、撮影方法も古くない。というか、今の映画はいかに過去の名作を踏襲しているのかよくわかるくらい、今が昔を真似ている。
この映画はひょんな事で知人を殺してしまう主人公の「うそ」がテーマになっている。ひたすら嘘に嘘を重ねる。嘘がバレそうになってまた人を殺す。と、どんどん悪循環に。あのドキドキ感、そしてもうダメだ、もう隠し通せない!となった時の主人公の悟った顔がこの映画を盛り立てる。
嘘をテーマにした映画は多い。人間の最も身近であるからだろうか。ある意味恋愛よりも根源的な人間の行動だと言える。

アランドロンとかいう世紀の男前の哀れな嘘つき人生。最後の最後に思わず呆れ笑いしてしまうようなオチが待っているので、ぜひ借りて観てほしい。