プロの現地調査(ざっくり) | 関田 タカシ『ぼくと不動産』

関田 タカシ『ぼくと不動産』

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ゲラ待ちの段階となりました☆

 


次回作は
【物件の精査方法】を重点的に記した
プロの不動産投資家になりたい人向け、
だけどなるべく簡単化した切り口です。

 


物件の概要書などから、
Googleマップ他、Webをフル活用しての
机上での精査をガッツリ書いた所で
編集さんに送ったんですが…。


「あ!そう言えば肝心の現地調査って
 書いてなかった
ような…」

気が付いてしまったので、
(後から書くことになっても、そのまま使えるように)
ブログでまとめておきます。

 


不動産投資における物件の「現地調査」は
必須」と言っても過言ではありません。

 


そもそも「現地の確認に行かなきゃ!」

 「きたか…!!」

  ( ゚д゚) ガタッ
  /   ヾ
__L| / ̄ ̄ ̄/_
  \/   /


という優良な案件、
それほど数は多くありませんが、

いざ出てきた際には、
じっくりと考える時間が取れずに
机上の資料から即断即決しなければ
ならないようなことも確かにあります。

 

物件の概要書やレントロール、
役所の資料など、ある程度の情報があれば、
シミュレーションまで作り上げて、
大枠を固めることはできるでしょう。


ただ、それでも
「現地の確認を疎かにしたまま」
【契約書に押印】してしまうことは
流石に避けたい
ところです。

 

粗い売り方をする営業さんだと

「株式投資をする時に

 株を買うその会社を見に行きますか?」

(行かないですよね?

 だから不動産も見に行く必要ないんですよ)

という人もいるそうですが…。

 

 

心から信頼できる営業担当者がいて、
「彼(彼女)が現地調査した物件なら絶対に間違いない!」
「あの人になら損をさせられても構わない!」というのであれば別ですが、

 

「あぁ、一度見ていたら、
 こんな物件買わなかったのに…」
という
ハズレ物件であったと、
購入した後に気がついても、
それは後の祭りです。

 


そのため、余程の事情がない限り、
購入前の現地調査は自分自身で実施することを
オススメします。

 

 

さて、その大事な現地調査ですが、

これについては、
大きく2つの観点から
物件を見ていきます。

 

一つは
入居者目線で見た時に魅力はあるか?」

もう一つは
売買対象の不動産として見た時に問題はないか?」
です。

 

これらを前提に分野別に「物件の見方」に触れていきます。


●交通面の状況

公共交通機関の利用が前提のエリアなら、
駅やバス停までの距離を、
自家用車がメインのエリアであれば、
主要道路までのアクセスをチェック。

駅まで徒歩距離の物件であれば、
一度自分で歩いてみるべきです。


勾配(坂)や踏切・道路の幅など、
地図や図面からは読み取れない部分を
確認して、入居者が嫌にならないかどうかを
確かめます。


特に神奈川方面、「駅5分」と書いてあっても、
急傾斜地 崩壊危険区域に指定されるほどの
道のりが階段だらけの物件なども少なくはありません。

また、バス停が近くても本数や最終便が
利用に耐えるレベルでないと意味がありません。

 


●対象不動産の前面道路・接道状況

特に小ぶりな木造アパートでは要注意な項目。

 

前面道路が狭ければ、セットバック
(再建築する時に道路として
 提供しなければならず土地が減る)

可能性があります。

 

さらに、自治体によっては、
道路と土地の間口が短い場合、避難の観点から条例で
共同住宅が建築できないこともあります。

将来、戸建て用の宅地として出口を取る場合などを
考慮すると、「車が入るのか?」というのもポイントです。


●境界・越境物の状況

境界を示す「杭」や「石」など「境界標」が存在するかをチェック。

 

これがないと、どこからどこまでが対象不動産なのか不明です。

ただし、「ないから駄目」ということではなく、
見当たらない場合には、

・売主にて測量・復元をしてもらえるのか
・それをしないなら、金額の相談ができるのか

と、いった交渉材料になります。

また、境界が分かったとして、
越境物の有無についても確認します。

植栽(木や枝)、屋根の庇(ひさし)、
アンテナや塀などについて
越境している、または越境されているものがあると、
融資の障害や、売買後の隣地とのイザコザになりかねません。

是正できるのか、隣地との覚書での対応が出来るのかなど、
現地調査の後に不動産業者に確認するための材料になります。

 

●建物の管理状況

建物の外観や屋根、屋上、共用部分の階段や
鉄部の塗装状況などのチェックです。

 

クラックなどの傷み具合や修繕の形跡を見ることで、
全体の大規模修繕工事が今すぐ必要なのか、
どのくらいの時期にお金がかかりそうか
売主や仲介業者の写真だけではなく、
リアルな状況を目視して把握できます。

 

加えて、マンションやアパートの共用部、
掲示板などに貼られた管理会社からの
注意事項
などにも目を通しましょう。


入居者・近隣居住者で
迷惑行為をする人がいる場合などは
ここで気づくケースもあったりします。

「タバコのポイ捨て禁止」
「窓からゴミを投げ捨てないでください」
「深夜は大きな音を立てないように」等の
貼り紙がやたら貼ってあるなど。


何もなかったらワザワザ貼らないです。

 

また、エントランスやゴミ置き場、
集合ポストや駐輪場などは、
管理人・管理業者の定期的な清掃、
維持管理が露骨に見える場所です。

ゴミが散乱している、清掃がとても
足りていないというような場合は、
購入後の管理会社の変更を視野に入れる
材料となります。


●入居状況

集合ポストを見るのが手っ取り早いです。
使われていないポストとレントロールの
空室が整合性取れるか。

ゆとりがあれば、
各戸の電気メーターやガスの元栓まで
確認するとベターです。


●室内の状況(現在空室がある場合)

まずは間取図との整合性を確認。
設計図書と実際の間取りが異なるケースは
ザラにあります。

大事なのは、
入居募集がすぐ出来る状況なのか、
それとも賃貸物件として稼働させるまでに
お金が掛かるのか
のチェックです。

 

●物件の周辺環境のチェック

物件周辺のコンビニなど利便施設、
大規模商業施設や大学などをチェック。

 

もちろん地図でアタリはつくでしょうが、
実際にいってみたら
もう閉業・移転していた」なんていう
こともあり得ます。

 

そして、お墓や葬儀場等のいわゆる
「嫌悪施設」についても、有無と
「気になるか」の度合いをチェック。

 

勾配による水の溜まりやすさや、
近隣での建築計画(更地看板)など、
歩くことで見つかる情報も少なくありません。

 

併せて、ライバルとなりそうな
アパート・マンション等類似物件の
空き状況などをカーテンの有無や
集合ポストなどから俯瞰します。

単体の一棟のアパートだけ空室が多くても
それはオーナーが募集をしていなかったり
高い家賃設定にしている個別のケースということも
ありますが、近場に点在する同様の物件に
空室がやたら多い
ようだと、
そもそも賃貸の需要が少ない可能性も否めません。

 

また、最寄り駅と駅周辺のボリューム感についても、
一度は見ておきましょう。


利用者数はWebで調べればすぐに分かりますが、
利用者の老若男女の割合や駅周辺にどのようなお店が
多いのかなどを自分の目で見ることで、
賃借人のターゲットが変わってきます。

加えて、同一エリアで検討物件が出てきた際に
駅・住環境から攻めるか否かを簡単に判断するための
素地になります。


不動産はどれも一長一短があり、
「完璧な物件」はほとんど存在しませんが、
現地を確認することで、
リーシングや売買において
阻害要因がないか、
あるならどうすれば改善できるのか

また、お金で解決できるのかなど、
総合的に判断する材料が豊富に集まります。

 

尚、持ち物としては

・デジカメ
・メジャー
・水平器

この辺りがあるとベター。

後から「あそこを見忘れた!もう一回!」
というのはとても手間なので、
必要であればデジカメで十二分に撮影しておきましょう。


建物や設備面は
もっと細かく見たい部分もありますが、
長くなったので、一旦ココまで。

 

=書籍はコチラ=

 

 

 

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