ソプラノ・石橋栄実の歌
ソプラノ・石橋栄実の歌
この人を、オペラ以外で久々に聴いた。
ここ数年、出産と育児で、あまりステージに出ていなかったからだ。
オペラでの石橋さんは、すでに定評があり、これからもどんどん活躍していくだろう。
今日のリサイタルでは、歌曲を歌う彼女の魅力に気づかされた。
それも、日本語の歌曲で。
中でも、林光:歌物語「ほうすけのひよこ」は、絶版なのを自ら探した古い絵本を片手に、読み聴かせあり、語りあり、歌あり、の、非常に困難な表現の区別を、真に温かな感情をこめて演じきっていた。
ちょうど、MCでも語った、幼いわが子への愛情を、そのままステージで再現したように感じられた。
最後、アンコールで歌った子守唄の、なんと情愛に満ちていたことか。
今日日、自分の生活を、ストレートに歌に反映できる歌手は少ない。
どうしても、自分の本来の姿と、歌が乖離した印象を受ける。
非常に素朴な考えだが、その一因は、歌手が、外国語でしか歌わないことにあるのではなかろうか。
日本語の歌曲や、オペラには、声楽として克服されるべき課題が山積みだと聞く。
発声ひとつとっても、音大には、日本語の歌の発声を教えてくれる先生はほとんどいないらしい。
石橋さんには、ぜひ、この日のようなすばらしい日本語歌唱を、今後も続けていってほしいと思う。
もちろん、ステージ後半のオペラアリアの数々では、まさに水をえた魚状態で、満場の聴衆を大いに沸かせていたのは、言うまでもない。
2007年度ワンコインコンサートナンバー1アーティスト
石橋栄実 ソプラノリサイタル
ピアノ 今岡淑子
湯山昭:歌曲集「カレンダー」より
團伊久磨:歌劇「夕鶴」より
林光:歌物語「ほうすけのひよこ」より
マスカーニ:「愛している、愛していない」
「月」
チマーラ:「雪は降る」
「春の歌」
プッチーニ:歌劇「蝶々夫人」より
ヨハン・シュトラウス2世:喜歌劇「こうもり」より
この人を、オペラ以外で久々に聴いた。
ここ数年、出産と育児で、あまりステージに出ていなかったからだ。
オペラでの石橋さんは、すでに定評があり、これからもどんどん活躍していくだろう。
今日のリサイタルでは、歌曲を歌う彼女の魅力に気づかされた。
それも、日本語の歌曲で。
中でも、林光:歌物語「ほうすけのひよこ」は、絶版なのを自ら探した古い絵本を片手に、読み聴かせあり、語りあり、歌あり、の、非常に困難な表現の区別を、真に温かな感情をこめて演じきっていた。
ちょうど、MCでも語った、幼いわが子への愛情を、そのままステージで再現したように感じられた。
最後、アンコールで歌った子守唄の、なんと情愛に満ちていたことか。
今日日、自分の生活を、ストレートに歌に反映できる歌手は少ない。
どうしても、自分の本来の姿と、歌が乖離した印象を受ける。
非常に素朴な考えだが、その一因は、歌手が、外国語でしか歌わないことにあるのではなかろうか。
日本語の歌曲や、オペラには、声楽として克服されるべき課題が山積みだと聞く。
発声ひとつとっても、音大には、日本語の歌の発声を教えてくれる先生はほとんどいないらしい。
石橋さんには、ぜひ、この日のようなすばらしい日本語歌唱を、今後も続けていってほしいと思う。
もちろん、ステージ後半のオペラアリアの数々では、まさに水をえた魚状態で、満場の聴衆を大いに沸かせていたのは、言うまでもない。
2007年度ワンコインコンサートナンバー1アーティスト
石橋栄実 ソプラノリサイタル
ピアノ 今岡淑子
湯山昭:歌曲集「カレンダー」より
團伊久磨:歌劇「夕鶴」より
林光:歌物語「ほうすけのひよこ」より
マスカーニ:「愛している、愛していない」
「月」
チマーラ:「雪は降る」
「春の歌」
プッチーニ:歌劇「蝶々夫人」より
ヨハン・シュトラウス2世:喜歌劇「こうもり」より