月曜日から年末のバイロイト音楽祭のFM放送が始まりました。今年も年の瀬までワーグナーが聴けます。
何時も年末はワーグナーを聴くのですが昨年、一昨年は放送が結構早く、12月中旬に気づいた時には既に終わっていました。
ただ「らじるらじる」のおかげで1週間は聞き逃しが聴けるので大変に助かります。
今年も無理なくバイロイト演奏が聴けます。
ラインナップとして「ニーベルングの指環」(4作)のほか、「タンホイザー」「さまよえるオランダ人」「パルジファル」(12/31)となり期間中に7つのオペラが聴けます。
なお、「トリスタンとイゾルデ」は音源の提供がないということです。
今年のポイントはピエタリ・インキネンが「指環」を指揮するということです。長らく日本フィルと公演を続け、日本の聴衆になじみがあります。
しかし、僕の中ではコンサート指揮者でオペラ指揮者のイメージがまるでありませんでした。
本来は昨年からバイロイトに登壇のはずでしたが、新型コロナ感染症の関係で本年からの登場になっています。
欧米の主要オーケストラもそうですが、いつになったら日本人指揮者がバイロイトのオケピットに入るのでしょうか。2005年に大植英次さんが一度ピットに入ったきりです・・・
今年お亡くなりになられた飯守泰次郎もチャンスはあったのでしょうけどね。
歌舞伎の主演に欧米人がつくようなものなのでしょうかね。
小澤さんもあのタイミングで食道がんを発症しなければ、「さまよえるオランダ人」(ウィーン国立歌劇場)や「タンホイザー」 (パリ国立歌劇場)などで演目を 続けており、オケピットに立つチャンスがあったかもしれないのに返す返すも残念でなりません。僕が生きている間はきっと無理でしょうね。
新国立劇場合唱団の指揮者である三澤洋史さんが解説されていますが、聴衆の反応はとても良いとのことですが、確かに「ラインの黄金」「ワルキューレ」とも拍手の質はいいですね。大概ワーグナー演奏は派手なブーイングが混じり(ショルティの時でさえ)ました。バレンボイムやティーレマンといった現代のワーグナー指揮者の時以外は多少なりとも指揮者が痛めつけられるのが常ではありますけどね。
2つの演目を聴いて、インキネンは派手な音作りはしていませんね。昨日の「ワルキューレ」なんかはもうちょっと強めのアクセントを期待しました。あと「ジークフリート」と「神々の黄昏」を聴いてみなくてはわかりませんが、三浦さんが言うところの「透明感」なるものは、FMの音源から僕は聴き取れませんでした。
「ローエングリン」とか「トリスタンとイゾルデ」の方がわかりやすいかもしれません。