ここのところ、韓国の動きがあわただしいです。
選挙後、前文大統領の逮捕が「韓国名物」のとおり実行されるかどうかということですが、それ以外にも話題が豊富です。
韓国経済が悪化していて、デフォルトするか否かということがしばらくの注視する案件です。
経済についてはこれでもかというほど韓国に悪条件が揃いはじめています。
(1)造船に関してロシアとの契約が反故にされそうになっていること、(2)中国への輸出が進まないこと、(3)中国に進出したサムソンが米国に目を付けられ動きがとれなくなったこと
これらで外資が抜け、ウォン安の底が見えなくなり、本当にデフォルトの可能性がでてきていることです。
文政権の経済政策の失敗は、財閥の力を削ぎ、中堅企業を育成し韓国民に対して「富を薄く広く配分する」政策を打ち出そうとしたわけですが、文の一番の失敗は一番最初に実施したことが、「最低賃金の上昇を企業に科したこと」、「労働組合の横暴を野放しにしたこと」でしょう。
文の気持ちはわからなくはないのですが、韓国製品の特徴は「適当な程度を安く販売すること」に尽きるということです。
彼の勘違いは、韓国民の生活を向上させるため、「富の再配分」を政権内に方向付けようとしたのですが、韓国製品の海外での力量を客観的に判断できなかったということです。韓国製品の品質がずば抜けており、素材についても自国産でまかなえていれば、彼の政策は一定水準では成功したのでしょうが、スカスカの技術を比較的安い人件費を利用し、技術投資せず、最も利潤の高い製品の組み立て資材を導入し、高いシェアを早期に確立して販売すること(一般的に「組立工場」と呼ぶ)が韓国の特質であることを誤解していたことにあります。これは文だけでなく、文の周辺のブレーンもきちんと理解できなかったことによります。
一番のショックは半導体素材の輸出管理を日本が実施したことに集約できます。韓国の産業通商資源部は韓国が日本に劣っていることを十分に認識していたにも関わらず、「絶対に輸出規制はしない」と高をくくっていて、文周辺にも彼らが聞いて喜ぶ「韓国工業の優秀性」ばかりをレクチャーしていたのでしょうね。これは今までの日韓の歴史からも企画財政部も同様で「日本は日本自身にもブーメランとして返っていくから融規制措置を取らないだろう」とレクチャーしてきており、日本が牙のかけらを抜いたことに相当同様していると考えていると理解できます。
半導体素材については、実際の被害を受けたわけではないですが、韓国として恐れているのは本当に規制を受けたら困ることと、さらに品目が拡大することになると、韓国の弱さがさらされることになり、国内企業の動揺と韓国経済の弱点が日本に握られていることが可視化され海外投資が抜かれることへの懸念から、声を大きくして早く傷口を抑えようとしていると考えれば良いと思います。
実際は韓国に全く「対日カード」がないことから「GSOMIAの復元」というトンチンカンな事を言うしかないということです。この案件は米国のからみもあることから、米国に「対中カード」をちらつかせ、日本に圧力をかける意図があったが、中国や北朝鮮に傾きすぎたことで逆にしかり飛ばされる結果となっています。
尹政権になり、対日関係復元を掲げていますが、実際は何もできない状況にあります。慰安婦問題、徴用工問題は日本の言い分について韓国民に説明がつかず、日本に対して説明すらできない中、日韓関係は凍結状態になるのは間違いないことでしょう。
韓国側は日本との接触について、韓国外相の6月中の来日、NATO首脳会談での日韓首脳会談を押し込もうとしましたが、ともに日本側に拒否され、日韓改善とそれによる韓国が一番進めたい経済協力も大きなダメージを受けていることは間違いないです。
韓国の経済回復には全て日本の協力が必要だということが明白だからです。
1 今後の半導体サプライチェ-ンの組立工場部分を日本が台湾選択したことへの危機感
2 日本の先端素材の韓国への輸出規制拡大に対する心配
3 その他素材関係の日本企業の韓国からの撤退にかかる恐れ
4 在韓日本銀行の、金融はがしが進んでおり、韓国の銀行で韓国企業の負債を抑えきることが困難であること
5 さらに日本の銀行との韓国企業の関係が薄くなり、韓国製品輸出のための信用保証が剥がされていくことへの懸念
韓国は日韓交渉を継続することで、「日本が妥協する」というデマ情報を垂れ流し、印象操作することで韓国民を扇動するだけでなく、日本の親韓派や左派マスコミ、在日韓国人を総動員し、韓国に有利な世論形成づくりをする対応に出ます。
近年までは日韓交渉にあたって米国の圧力もあり、韓国に都合の良い合意ばかりがなされることから、日韓交渉は韓国政治家・官僚たちに強い成功体験として残っており、「日韓交渉をすること」イコール「日本の妥協による韓国外交の勝利」というをマスコミも洗脳されています。そのために韓国政府は「日韓交渉」そのものを目的とし、自分たちに都合の良い決定がなされると考えているのです。
日本として、大事なことは「韓国に宿題をしてこい」と言い続けることです。文政権時には局長級会談、次官級会談はいくらやっても白紙回答でしたが、尹政権でも当面それは続くことでしょう。事前交渉で話が進んでいないものは首脳会談で解決することは絶対無いと理解しなくてはなりません。事前交渉でまとめたものですら、首脳会談で確認するときに中身をひっくり返そうとしてくる人たちですから、甘い顔を一切見せるべきではないです。岸田首相や林外相のヘラヘラ顔は本当に情けないです。
初めての日朝交渉の際、当時の小泉首相に回りの指南役が、絶対に笑みを見せないこと、面会時に相手に抱きつかれないように、握手の時手を硬直させ相手がそれ以上近寄れなくすることを示したそうです。岸田首相が左右に肩を揺らしながら歩く姿は本当にみっともないです。簡単に騙されるように見え、相手が小馬鹿にしてかかってくることをまずは理解すべきです。
韓国はこれと平行して岸田政権に影響力のある人間に韓国側のロビーストとして活躍してもらおうと攪乱戦法を使おうとしています。日韓議員連盟を活用しようと、尹大統領自ら就任式には面会しています。次は二階前幹事長を韓国に呼んで、自分たちの味方に付けようと画策しつつあります。
岸田総理が変な哀れみの心を持たないことを願っています。