地方私鉄の古ぼけたB凸電、ビューゲル | 模工少年の心

模型製作の参考にするための実物モデルをプロトタイプと言います。

16番ゲージ鉄道模型の世界では、そのプロトタイプに実車ではなく、時には気に入った自由設計の古い鉄道模型車両が選ばれるということもあります。

 

日本の16番ゲージ鉄道模型が作られるようになってからもう70年以上という長い年月を重ねてきているので当然かもしれません。

 

先日、戸棚を整理していて、引き出しの中から出てきた小さな銀箱の蓋を開けると、キットを組み上げたアルモデルの自由型B凸が入っていました。





塗装を残すのみの、いわゆる生地完成状態です。自分でもその模型のことはほとんど忘れていました。

 

プロトタイプは、つぼみ堂製のB凸。

日本セメント上磯工場専用線のクリーム色のB凸は、キャブの出入口ドアがセンターに付いて、よく似ています。

 

アルモデルのキットは、キャブの出入り口ドアが右側に寄っているところに違いがありますが、そのフォルムは、「まあ、似ている」と言っても良いかもしれません。

 

しかし、アルモデルのモデルは日本セメント専用線とはどうも結び付かず、単に「B凸はかわいい」というそれだけで、昔のつぼみ堂製がプロトタイプであると直感します。

 

実際、B凸を掌に乗せて眺めたいと考え購入したことを思い出しました。

 

このB凸の住処ですが、日本セメントのような工場専用線等ではなく、ごく普通の昭和らしい情緒の感じられる、とある地方の中小私鉄。

普段は車庫の奥に潜んでいて、かつて路面軌道を出て小貨物を運んでいた、今は忘れられかけた存在、という想定としました。

 

そういう鉄道情景に合う機関車をイメージすると、集電装置はポールでは古めかしいし、パンタよりもビューゲルがもっともしっくりいくように思います。

 

古ぼけたB凸、ビューゲル付き。それに似合う塗装については、あまり考えず、自宅にストックしていたスプレー塗料の中からフィーリングで選んだグリーンマックスの伊豆急ペールブルーにしました。

窓枠はクレオスのNo.43ウッドブラウンに塗り分けました。


台枠はグリーンマックスの黒色、ビューゲル台?とビューゲルはねずみ色1号です。

ビューゲルはアルモデルの簡易タイプのものです。擦り板は、中央で切り目を入れて、細密パイプを挟んでおきました。

他社のリアルな形状のものよりも小ぶりで簡素なアルモデル製の製品の方が、全体のバランスがとれて似合います。

 

警笛は、タイフォンと汽笛、どちらにするか迷った上、物悲しい汽笛の音色の方を選びました。

 

このようなさっばりとした自由型の機関車でも、手摺、ブレーキテコ、エアホース等を付けて上げると、ぐっと生き生きしてきて存在感が高まるものです。



最後にボディーと同色に塗られたナンバープレートを貼り付けて完成としました。