久しぶりに模型をいじりました〜初代天賞堂製9600形蒸気機関車の整備 | 模工少年の心
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この1週間あまりの間に、急に寒くなりました。

夏の布団、夏の寝間着では、明け方、寒くて目が覚めるほどです。

 

まあ、挨拶が季節の移ろいであることは、それがコロナ禍であった少し前に比べると、明るい兆しが感じられ、ありがたいことです。

 

先週の日曜日には、約1年ぶりに鉄道模型を楽しむ仲間が集まり運転会が開かれました。

 

その際、参加されたお一人のO氏が天賞堂の初代9600形機関車2両を持ってこられ、なんと、私とレイアウトルーム提供者のM氏に各1両ずつお譲りいただけることになりました!何という僥倖!

 

天賞堂の初代9600は、1965年の発売で、今から56年も前の製品です。

時間が経っても、大切に取り扱われた品は、ほとんど劣化が見られません。これぞプラスモデルの良いところです。

ロッドは新品のようにシルバーに輝いていて、全然色褪せていません。

 

また軸バネ可動を採用した主台枠など、下回りはほとんど現行高級モデルと基本変わりはありません。



私がいただいたものは、発売された当時のまま、手を加えられていない状態のもので、上回りは、極めてシンプルで、ボイラーにはハンドレール、砂撒き管、コンプレッサー排気管以外のパイピングは一切ありません。


蒸気機関車とパイピングは切っても切れない関係で、機関車を運転面、操作面から改良するたびに、動力源である蒸気の配管、それと、各装置を操作するために運転室とつなぐ操作管が必要になります。

 

古い鉄道模型車両は、価格を抑えるためもあって、そうしたパイピングが省略さるることがほとんどでした。

 

実車である9600形蒸気機関車は、製造初年1913年。1926年までの間に770両が作られました。

Wikipediaによれば、「日本国有鉄道(国鉄)の前身である鉄道院が1913年(大正2年)から製造した、日本で初めての本格的な国産貨物列車牽引用のテンダー式蒸気機関車である。「キューロク」、「クンロク」あるいは「山親爺」と愛称され、四国を除く日本全国で長く使用された。国鉄において最後まで稼動した蒸気機関車ともなった、長命な形式である。」ということです。

 

1913年に登場したときには、コンプレッサーも給水ポンプもなく、したがってエアータンクもない。前照灯もカーバイトランプだったのではないかと思われます。

 

日本で鉄道車両に自動空気ブレーキが取り付けられたのは、1921年(大正10年)からです。

1925年(大正14年)までに全ての車両にブレーキ管が取り付けられました。

 

そんなことから、9600のほとんどは、旧型の真空ブレーキ付きで登場し、後年空制化されたものです。

ただ、いただいた本機、天賞堂の初代9600には、59647のナンバープレートが貼付されていて、547番目の製造番号となりますので、もしかしたら、出場時からエアー化されていたかもしれません。



とにかく、この9600形547号機がもっとも華やいでいたのは、大正時代後期から昭和初期にかけてです。

その頃の活躍ぶりを思い浮かべるには、むしろパイピングが省略され、これくらいあっさりとした形状のモデルの方がしっくり行くように思います。

 

さて、M氏のもとに転籍した、もう1台の9600は、もとは同じ天賞堂の初代9600の模型で、機番も

同じ59647ですが、発電機やコンプレッサー周りのパイピングが施され、煙突の延長されるなど、ロストパーツで着飾った後年の天賞堂製品を思わせる仕上がりになっています。



もとのままの小さな前照灯が付いていたということは、あったのでしょうか?

前照灯がLP42に取り替えられていますが、できれば、そこだけは付け替えたいところです。

 

ロッド類も外形が細いものと交換されてスッキリしています。軸箱は、オイルレスメタル軸受のものに、動輪ごと交換されています。(もとの製品はダイカスト製です。)

 

そのような2両の9600を並べて、記念撮影です。



その後、自宅に持ち帰り、足回りを整備いたしました。

通電してもうんともすんとも言わないので、一気に電圧を上げたところ、ほんの少し前進したかと思うと、非公式側の加減リンク、エキセントリックロッドがおかしな角度に折れてストップしてしまいました。

 

一瞬、これはやばいと思ったのですが、止めネジを緩めて正常の位置に戻すことができました。

 

そして、もう一度線路の上に乗せてみると、今度は少しぎこちなくも、動き出しました。

 

モーターを缶モーターに交換しようと思ったのですが、わざわざなんとか安定走行ができそうなのをいじり回すこともないと考えて、交換はやめました。

モーターとギヤボックスをつなジョイントをゴムからシリコンチューブに変えるなど、微調整をして、とにかくストレスなく走行すれば、それでいいわけです。

 

模型蒸気機関車は、モーターの取り付け位置をほんの少し変えてみたり、ギヤーボックスの角度を調整したり、少しのことで調子がでないこともよくあるので、このあたりの調整は大切です。

 

(キャブの窓に窓ガラスを入れてやりました。)


(カプラーは、前面はケーディーのNo.8、テンダー側は、同じくNo.6です。ただしカプラーポケットはNo.6用のもの。

コイルスプリング1本に復元機能を担わせるこなタイプのケーディーカプラーは、わずか0.数ミリですが、ポケットの厚みが薄く、重宝するものです。

機関車の前面につけても、先台車と干渉しません。製造中止になってしまいましたので、残念です。)


ということで、久しぶりにドライバーをにぎり、模型をいじり回す楽しみの時間が持てました。