「レビュー90周年に寄せて」甲南女子大学で宝塚歌劇講座特別編開催 | 薮下哲司の宝塚歌劇支局プラス

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映画・演劇評論家の薮下哲司(元スポーツニッポン特別委員)が宝塚歌劇はもとより映画、演劇など幅広い分野のエンターテイメント情報をお伝えしていきます。


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左から薮下哲司、出雲綾さん、三木章雄さん、永岡俊哉さん

薮下は宝塚の歴史を中心に語りました。

三木さんは入団した当時の思い出や学校制度について語られました。

出雲さんは元生徒ならではの裏話を楽しく話されました。

宙組千秋楽の日にもかかわらず、多くの受講生がお越しくださいました。

4人のトークは時間が足りませんでした。ごめんなさい!

 

 

「レビュー90周年に寄せて」甲南女子大学で宝塚歌劇講座特別編開催

 

宝塚初のレビュー「モン・パリ」上演から90周年と甲南女子大学の宝塚歌劇講座開設10年を記念した「宝塚歌劇講座特別編」が11月19日、神戸市内の同大学7号館501教室に演出家の三木章雄氏、元月組組長で女優の出雲綾さんを迎えて開催された。今回は「宝塚歌劇支局プラス特別編」としてこの模様をお伝えしよう。

 

私が甲南女子大学の信時哲郎教授の依頼を受けて、同大学の文学部日本語日本文化学科で「宝塚歌劇講座」を開講したのは2007年4月。以来丸10年、受講生数はゆうに2000人を越えます。講座の一回目に、宝塚歌劇を見たことがあるかどうかアンケート調査をしたところ、地元兵庫県の女子大であるにもかかわらず、95%の学生から見たことがないという回答が返ってきて驚かされました。俄然、闘志がわいてこの10年間、まさに宝塚伝道師として宝塚歌劇の魅力を伝えてきました。そのかいあって、受講するまで一回も宝塚歌劇を見たことがなかった学生も、映像や実際に観劇することによって、宝塚の魅力を発見、いまやすっかり宝塚ファンになった学生を数多く輩出しています。

 

地元の女子大とあってこの10年のあいだには、タカラジェンヌOGの娘さんや現役トップスターの従姉妹や現役生の中学、高校の同級生、さらには宝塚音楽学校を4回受験したけれど合格できず、普通の大学生として入学してこの講座に出会ったという学生までいろんな学生と出会いました。卒業後、OSKやバレエなどほかの舞台に立っている人や、運よく宝塚関連の仕事に就職できた人などさまざまですが、大劇場などのロビーで「先生!タカラヅカ見てますよ」と声をかけられると、これほどうれしいことはありません。

 

さて、講座の特別編ですが、当日は宙組トップ、朝夏まなとサヨナラ公演の東京千秋楽ライブを筆頭に月組全ツ、早霧せいなの退団後初コンサートなどなどさまざまな宝塚関連のイベントと重なったにもかかわらず、遠方からの出席者も含めて多くの受講生が参加、盛況のうちに始まりました。

 

最初に、「レビュー90周年に寄せて」の題目に合わせて、私が宝塚での「レビュー誕生」のいきさつを講義。これは通常の宝塚歌劇講座でも行っているもので、それを簡単にしゃべるつもりが、予定を遥かに上回ってしまい、ゲストのみなさんからひんしゅくを買ってしまいましたが、受講生のみなさんは熱心に聞いてくださいました。私が強調したのは、岸田辰彌氏や白井鐡造氏が作った宝塚のレビューはパリやニューヨークのものとは全く違う女性のための宝塚オリジナルのものだということです。

 

続いて、三木さんが、まず1971年の入団当時、健在だったレビューの巨匠、白井氏と高木史朗氏の思い出話から宝塚の演出家の立場からレビューが宝塚で今でも上演され続けている理由について興味深い分析をしてくださいました。白井氏のパシリだったころの思い出話は笑わせられましたが、デビュー作を見た高木氏から呼び出され「宝塚でレビューを作る醍醐味は宝塚でしかできない多くの人数をうまく使うこと」と一時間半にわたって説教された話は興味深いものでした。このことはいまでもレビューを作るにあたって最初に頭に浮かぶことだそうです。そして、いまでも宝塚で毎月のようにレビューが上演できる理由については、多くの人数をいかに安定して使えるかという宝塚の経営的なことにまで触れる内容で、見ているだけでは分からないことだらけでした。

 

一方、出雲さんは出演者の立場から実践的なレビューのお話をしてくださいました。なかで一番興味深かったのはラインダンスの話。手をつないで踊っているように見えますが、実は隣で踊っている生徒とは一切手も身体も触れず、そのうえで同じ角度で足をあげる稽古から始まるのだそう。「筋肉痛で足腰が痛くて大変でした」と初舞台の思い出を話しながら「いまでも前を向いていても真横も見えます」と当時の訓練の成果が女優として活躍する今も役立っているという。

 

司会の宝塚ジャーナリストで羽衣国際大学、永岡俊哉准教授をまじえてのフリートークも話が弾み、あっというまの二時間でした。当日の模様は、小冊子にまとめられて来年の第二回特別編講座で配布されるそう。ということは第二回もあるということらしいです。次回は皆さんぜひご参加ください。

 

©宝塚歌劇支局プラス11月21日記 薮下哲司

 

 

 

◎…「毎日文化センター(大阪)」では「薮さんの宝塚歌劇講座」(講師・薮下哲司)2017年秋期講座(11月~3月)の受講生を随時募集中です。毎月第4水曜日の午後1時半から3時まで、大阪・西梅田の毎日新聞社3階の文化センターで、宝塚取材歴35年以上の薮下講師による最新の宝塚情報や公演評、時にはOGや演出家をゲストに招いてのトークなど、宝塚ファンなら聞き逃せないマル秘ネタ満載の楽しい講座です。11月は29日が開講日。12月には受講者の皆さんが宝塚の年間ベストテンを決める宝塚グランプリの選定会も行います。ふるってご参加ください。受講料(6回分18150円)。詳細問い合わせは☎06(6346)8700同センターまで。

 

◎…明日海りお主演、花組公演「ポーの一族」特別鑑賞会のお知らせ

 

○…宝塚のマエストロ、薮下哲司さんと宝塚歌劇を楽しむ「花組公演“ポーの一族”特別鑑賞会」(毎日新聞大阪開発主催)が、1月18日(木)宝塚大劇場で開催されます。「桜華に舞え」「幕末太陽伝」「神々の土地」に続く第4回となる今回は、午後1時半からエスプリホールでの昼食会(松花堂弁当)のあと薮下さんが観劇のツボを伝授、3時の回の明日海りお主演、花組公演「ポーの一族」(小池修一郎脚本、演出)をS席(一階中部センター)で観劇します。参加費は13500円(消費税込み)。先着40名様限定(定員になり次第締め切ります。残数僅少。お早めにお申し込みください。)問い合わせは毎日大阪開発☎06(6346)8784まで。

 

 

 

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