君の思い出君の、ほぼ最後の写真。 喉が、痛かったろうねぇ。 この後受けた、抜歯の処置も、 きっと嫌だったろうね。 君のからだの温もりを覚えている。 あたたかだった君の思い出しかいらない。 だから 眠りに就いた君には、触れなかった。 ただ、 心でずっと呼びかけていた。 君の名を呼んでいた。 君は、ここに生きているんだから。