「ナチスの手口を学べ」と語った麻生太郎

1．ジョセフ・ナイの防衛戦略

　「対日超党派報告書」で知られるジョセフ・ナイ氏は1994年から1995年にかけて国防次官補となり、1995年2月｢東アジア戦略報告書（ナイ・レポート）｣のなかで｢日本の国際的平和維持活動が活発になるのを歓迎する｣と表明した。

　1996年4月に橋本龍太郎首相はビル・クリントン大統領と会談、「日米安保共同宣言」が出されるた

これによって安保の目的が「極東における国際の平和及び安全」から「アジア太平洋地域の平和と安全」に拡大し、1997年にまとめられた「日米防衛協力のための指針（新ガイドライン）」は、「日本周辺地域における事態」で補給、輸送、警備、あるいは民間空港や港湾の米軍使用などを日本は担うことになった。

　ジョセフ・ナイは「ソフトパワー論」も提唱している。日本の脆弱性は軍事力の欠如だが、穴埋めの軍拡に走るのでなく平和構築、環境保全等のソフトパワーで世界に貢献すれば国際的信頼を獲得する、という論点を提示している。

　裏を返せば日本の持つソフトパワーも米国にとって驚異となりうるとも読み取れる。

　米国の思惑は日本を中国に対して尖閣諸島問題で仲たがいさせて戦争を起こすことにある。

　前原誠司・野田佳彦・石原慎太郎らが尖閣問題を巡って日中対立を先鋭化させた経緯がある。

　将来において中台が戦争状態に入った場合、米国は日本と共に軍事介入し、徐々に米国は手を引いて日本を対中戦争に引きずり込み、最終的に米国が調停に動いて原油採掘利権を手中に収める段取りだと言われている。

　尖閣諸島の原油埋蔵量については疑問もあり、付近での採掘状況から見ると天然ガスしか採掘できないとの見方もある。米国の主たる狙いはアジア諸国同士を争わせて疲弊させ、米国覇権の維持にあると思われる。

2．自民党が狙う改憲の果てには戦争が待っている

　2013年7月29日、麻生太郎副総理兼財務・金融相（当時）は東京都内のホテルでの講演で、「ドイツのワイマール憲法もいつの間にかナチス憲法に変わっていた。誰も気が付かなかった。あの手口に学んだらどうかね」と述べた。

ナチスが独裁に利用したのがワイマール憲法の大統領緊急措置権。自民党改憲草案98・99条の緊急事態条項は類似している。ナチスの手口に習って独裁的権力を手中に収めるために「静かに」進められている自民党の改憲議論だが、多くの国民は危険性に気づいていない。

　直近でも岸田内閣は防衛費を倍増すると宣言しており、42兆円にも及ぶ防衛費増額分について、所得税・法人税・タバコ税で賄う方針が漏れ伝えられている。すでに日本の租税・年金・保険料負担率は５割に近づいている。いわゆる５公５民である。更に増税されるとなると、生活苦が逓増するだけでなく、労働市場からの退出者も増加し、産業力は低下することになるだろう。

　仮に日本が改憲を行い、人権や財産権を大幅に制限する準戦時体制に移行すれば、民需は縮小を余儀なくされる。

農業国だった戦前と違い、現在は民需が産業を占める割合は大きい。

　戦争の足音が近づけば近づくほど、見る見る内に国内経済が衰退していくことになる。そして、軍需や官需は専有規模を高め、官民一体となって軍需に傾斜した経済体制に変容していくことになる。

　共同通信報道によると、防衛省は世論工作の研究を行っている。反戦や厭戦世論を封じて、戦意を高めるためにインフルエンサーやAIを活用するという。軍事費は倍増されるのだから、世論操作に費やされる公費や人的資源も増大していくのだろう。

　個人の自我が確立していない前近代的な民度で構成される日本社会が、政府主導の世論操作に対抗していけるとはとても思えない。

3.日本と中国の離間策は常に行われていると考えるべき。

　日本の「ソフトパワー」の主たる原動力なっているのはアニメーションである。

いわゆる「ジャパニメーション」である。中国における日本アニメの人気はかなり高いそうである。映像的な魅力もさることながら、登場人物に感情移入しやすい人物設定や脚本に魅力が秘められている。

　陰謀論めいてしまうのだが、アニメ作品に対する弾圧が感じられたのは２回ある。

「カードキャプターさくら」（マッドハウス製作）

カードキャプターさくら劇場版、主人公を担当していた丹下桜氏は引退する。

マッドハウス社長の丸山正雄は辞任。後にMAPPAを設立に動いている。

途中　かきかけ

参考

米好戦派は東アジアの軍事的な緊張を高めたいようだが、フィリピンやベトナムは中国と関係修復へ - 《櫻井ジャーナル》：楽天ブログ　アメリカ海軍は駆逐艦のディケーターを西沙群島の近くを10月21日に航行させた。この群島は南シナ海にあり、中国とベトナムが領有権をめぐって対立しているのだが、アメリカとの「離別」を宣言したフィリピンに続い

plaza.rakuten.co.jp

「ナチスの手口を学べ」と語った麻生太郎。
ナチスが独裁に利用したのがワイマール憲法の大統領緊急措置権。自民党改憲草案98,99条の緊急事態条項に瓜二つ。しかし多くの国民はこれに気づいていない。#ナチスの手口 #ヤバすぎる緊急事態条項 #麻生太郎の議員辞職を求めます https://t.co/vjWcGgn96b pic.twitter.com/gxtyJnowvf
— ぶきっちょ🍄緊急事態条項は独裁政治の道具☮ 壊憲反対 (@lime006) December 11, 2022

ナチスの手口を学んで緊急事態条項制定に至るのか？