教科研大会一日目

 道に迷った。重い荷物を持ってガラガラやりながら坂道を二度ほど登って降りて、やっと見つけた。法政大学田町校舎に着く。

 本部に行くともうボランティアの学生さんたちがたくさんきていた。都留からもいっぱい。

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 公開講座は10時から。ぼくは田所さんや岩辺さんに挨拶した後、『ドラマのある教室』の講座の司会をする。大学時代の親友、福田君の講座。彼の話をはじめて聞いた。彼は、もう5.6年前から埼玉大学で教えている。

「ドラマのある教室というテーマでお話しするのは初めてなんだよね。だから少し、このテーマについて考えをまとめてきました」

 そんなところから彼は話し始めた。『ことばと心のうけわたし』について具体的に語り始める。スキルのようなコミュニケーションを深いところから批判している。ことばのもつ本当の力について考えさせられる。

 それから具体的な学級づくりに生かす表現の世界に入っていく。

『まど・みちお』さんの詩を使って二人組みで楽しい世界を具体的に学びあった。最後はみんなで『教室はまちがうところだ』を群読する。彼の指導がいいから、みんなの心がどんどん広がっていった。

「最後に、みんなで発表しよう。勿論、間違えたっていいからね」と福田君。やり終えて互いに拍手した。いい時間だった。感謝。

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 全体会では基調提案のあと講演があって次にナターシャさんの歌を聞く。すんだ細い糸のような声が会場をやさしく貫いていく。その糸の一つ一つが思いをこめた虹のような色で輝きながら胸に染み渡ってくる。

 それから田町校舎まで再び歩いてフォーラム。7時から懇親会。ここにも都留の学生ボランティアたちが他の大学の学生たちといっぱい参加。おそくまでご苦労様。明日もよろしくね。

 そうだ。公開講座にはIさんやYさんGさんも来た。