先日、長女と一緒に阪急スクエアに買い物に行った時のことです。
目の前でおばあさんが転倒されました。
すぐに走っておばあさんに「大丈夫ですか?」と声をかけましたが、かなり痛がっていらっしゃっていてすぐに立ち上がることができない様子。
その方はお友達と一緒に来られていたのですが、話を聞くと大腿骨骨折の経験があり、今まさにそこ(左足)が痛いと訴えておられました。
ご本人は救急車を呼んで欲しいとのことだったので、すぐに救急車を呼んで救急隊員の方に後はお任せしました。
大事にならなければいいのですが…。
お大事にして下さい。
今回のこの出来事で私が気になったのがおばあさんが履かれていた靴。
ムートンブーツです。
おばあさんが転倒されたのは、段差と呼べないほどのタイルの変わり目のところです。
おばあさんは足を上げているつもりでも実際は上がっていないからつまずいて転倒されたわけです。
ムートンブーツを履いていては足を高く上げることは絶対にできません。
ムートンブーツを履いている方は100%足をズリズリすりながら歩きます。
患者さんとお話をしているとよく『楽な靴』という言葉が出てきます。
その時私はお聞きします。
「履く(脱ぐ)のが楽なんですか?
それとも、歩くのが楽なんですか?」
脱ぎ履きは一瞬ですが、歩くのはその時間よりも圧倒的に長いですよね。
その一瞬のことを横着すると必ず後からしっぺ返しがきます。
転倒されたおばあさんはもちろん好んで怪我をしたわけではないですけど、ムートンブーツを履いていたから大きな大きなしっぺ返し(怪我)がきたわけです。
介護用のシューズも、介護する側が楽なだけで介護される側には危険なシューズです。
靴の中で足が遊びまくるペラペラのこんな靴で快適に歩けるわけがありません。
人間の体の中で唯一地面に接しているのは足です🦶
その足を支える靴やソックスのことをもう少し真剣に考えてみませんか?
こちらにも靴に関して大切なことを書いています。
ぜひ、目を通してみて下さい。