こんにちは。
今日はどちらかというと、アスリートやスポーツ愛好家、コーチの方向けの記事です![]()
前回、前十字靭帯の新たな手術法をご紹介しました。(前回の記事)
スキー競技には特に多く、その他にもラグビーや格闘技、サッカー、バレー、バスケなどなど膝のスポーツ外傷といえば!!前十字靭帯(ACL)の損傷があげられるでしょう。私も一度経験しています![]()
一度ACLを損傷してしまうと手術で再腱するしかありません。(現在、保存療法の可能性も示唆されていたりその人の望む生活レベルを考慮し、100%手術になるという訳ではありませんが)
もう一つ、膝の外傷で多いのが、内側側副靱帯(MCL)の損傷です。こちらはACLの損傷と比べると手術することも少なく(損傷度合いが高い場合は手術します)、復帰が早いです。
では、何故ACLは手術が必要で復帰まで長いのか?といった疑問について膝の構造的観点で今日はお話ししようと思います。
どちらの靭帯とも、膝の安定性に一役買っています。
MCLは関節包の外にあります。周りには筋肉や脂肪、血管があり、血液が流れています。
ACLは関節包の中にあり、ピーンと張ったロープの様に存在してます。また、血液が届かない為、損傷すると治りにくいです。つまり、自然に機能が治癒するのは難しいです
そこで、BTB法やSTG法などの手術法が実施されます。どれも自身の腱を関節内に移植する方法です。BTB法は膝蓋腱、STG法は半腱様筋腱、薄筋腱を移植しています。
先ほどの関節包の内と外がイメージしやすいと思うので下記の図をご参照下さい。右膝を正面から見ています。
Human Anatomy Atlas2019 引用
このような構造の違いにより、ACL損傷とMCL損傷とでは損傷から復帰へのプロセスが大きく変わってしまうのは納得ですね。
最後にトレーナーとしての視点から考察します。
大腿部(もも)と下腿部(すね)が強く捻れたり、脛が前に引き出されることが原因でACL損傷は発生します。
外力によって脛が外側に捻られたときにMCL損傷は発生します。
日常の動作やジャンプの着地の際に、以上のような大腿部と下腿部の動作のクセがある方は、損傷のリスクが増します。
日頃から動作のクセを直すことや、そのような動作にならないように筋力や柔軟性、可動性、安定性などを局所的だけではなく、全身で改善するコトが重要です![]()
いよいよ甲子園が始まりましたね。大阪桐蔭高校対作新学院などいきなり好カード連発で、目が離せません![]()
昼間は仕事があるので、普段あまり見ない夜のテレビニュースを毎日チェックする日々が続きそうです![]()
たかね
