暑すぎて、流石に今日はクーラーに浸っています。

 

先日の記事で、熱中症のメカニズムや対策などについて書かせて頂きました。

お陰様でブログに対する反響も多数頂きました爆  笑

シェアして頂いた方々、質問を下さった方々有難うございます!!

今日はもう少し具体的に深掘りして、水分補給に関してのお話を進めていきます。

 

◯前回の振り返りです(前回の記事https://ameblo.jp/takanemann/entry-12387487946.html

高温な環境や体温が下がりづらい環境での水分補給では、塩分と糖分を合わせた飲み物が最適かと思います。

また、熱中症気味の方や明らかに身体の水分が不足している方は、経口補水液での補給をお勧めしてます。

 

◯自発的脱水

熱中症の原因に自発的脱水なるものがあります。

自発的脱水についてメカニズムを理解することで、きっと水分摂取への理解も深まると思いますニコニコ

 

自発的脱水のメカニズム

①人間の身体は水分だけではなく電解質(塩分など)なるものが共存しています。

②運動で大量に汗をかくと、塩分や水分が体内から失われます。ただ、塩分より水分の方が多く失われます。

③水分だけ摂取すると、当然ですが身体の中の塩分濃度が薄くなります。

④これ以上、身体の塩分濃度を下げない為に、尿として水分が排出されたり、喉の乾きがなくなり水を飲みたいと思わなくなります。

⑤結局、水分は補給したが体内の水分量は汗をかく前には戻りません。

 

これが自発的脱水です。

この状態は、集中力などの身体パフォーマンスが低下し、さらには体温が下がらない為、熱中症の原因となります。

(体温が下がらないこと熱中症の関係は前回の記事の熱中症のメカニズムの部分を参照にして下さい→前回の記事https://ameblo.jp/takanemann/entry-12387487946.html

自発的脱水に陥らない為にも電解質の補給は必要ですね。

 

◯水分補給とパフォーマンスの関係

脱水とパフォーマンスとの関係の研究をご紹介します。〔1〕

 

この研究では、気温30℃の環境で体重の2%の脱水(体重75㎏の人であれば、1.5㎏の発汗)が起きた際、

パフォーマンス(持久力や判断能力など)は低下すると報告していますえーん

つまり、練習終盤まで内容の濃いトレーニングをしたい、試合終盤でもしっかりとパフォーマンスを発揮したいと思うなら、

水分補給(補給する水分の内容含め)を軽んじてはいけませんねニヤリ

 

◯hypotonic drink VS isotonic drink

スポーツドリンクにはハイポトニック飲料(hypotonic drink)とアイソトニック飲料(isotonic drink)と

2種類あるのはご存知でしょうか?

ざっくり言うと、ハイポトニック飲料とは安静時の体内の電解質濃度より低い飲料です。アイソトニック飲料は安静時の体内の電解質濃度と等しい飲料です。この辺についてもう少し詳しく知りたい方は、小腸の働きや、浸透圧について学ばれるとガッテンいくかと思います。

つまり、ハイポトニック飲料は運動中の水分補給を主な目的とした場合に適した飲料といえるでしょう。〔2〕

グルコースのような糖質によって水分補給が促進されることを考えると、現在アイソトニック飲料が主流となっているようです。〔2〕

 

 

◯熱中症や水分補給などについて学びたい方向けの情報

以下のサイトにて無料でご覧になれます。

・競技者のための暑熱対策ガイドブック 国立スポーツ科学センター 

https://www.jpnsport.go.jp/jiss/Portals/0/jigyou/pdf/shonetsu_2-23pp.pdf

https://www.jpnsport.go.jp/jiss/Portals/0/jigyou/pdf/shonetsu-24-43pp.pdf

 

 

◯まとめ

・熱中症の予防の為には、塩分、ナトリウムを含んだ飲料をこまめに補給した方が良い。

・適切な水分補給はパフォーマンス発揮にも関わる。

・ハイポトニック飲料は水分補給に優れている。

・アイソトニック飲料は糖質の補給に優れている。もちろん水分補給も。

・経口補水液は、熱中症の応急処置や予防にはもってこい。

 

 

◯参考文献

〔1〕Coyle E F  2004 Jan;22(1):39-55.Fluid and fuel intake during exercise.

〔2〕Molecular ando Cellular Sports Nutrition 東京大学出版会 Shin TERADA p212〜214

〔3〕競技者のための暑熱対策ガイドブック 独立行政法人日本スポーツ振興センター

国立スポーツ科学センター