大学時代、もっとも多くの時間を一緒に費やした同期の一人からLINEがきた。彼は昨年筆者が入院している時にわざわざ大阪から見舞いに来てくれた。▶「元気か?あれから一年経ったけど調子はどうだ?」。入院当初の記憶がほとんどないが、彼が見舞いに来てくれたことは明確に覚えている。もう一人の同期と一緒に来てくれた。▶「ありがとう。お陰様で、まだ体調に波はあるけど、日々回復していることを実感しているよ」。彼はあの時何人もの別の同期に連絡してくれていた。そのうちの一人は和歌山からすぐに見舞いに行くような勢いだったという。▶病気になる前、筆者は同期に何かあると全国どこでもすぐに駆け付けるよう心掛けていた。LINEをくれた彼は「お前のその行動があったから、お前が倒れた時、今度はみなが心配してくれているんだ」と励ましてくれた。筆者が元気になったらまたみなと会いたいものである。▶学生時代、よく彼らと「中国の万里の長城にみなで行きたいな」と話していた。彼は「あの時話していた万里の長城、大学当時以来ずっと思い続けてるよ。今度こそ行こうぜ」と書いてきたので、「懐かしいな。よくその話しをしていたよな」と返した。LINE一本のやり取りではあるが、彼らとの大学時代のシーンがいくつも蘇ってきた。同時に「ご覧友よ/戻らない日々は虹のかなたか」―松山千春さんの「虹のかなた」が聞こえてきた。

