年間スケジュールについていろいろ考えていました。

 

ここ3年間、毎年やる事がガラっと変わっているのですがなんとかここ3年は変わらない水揚げをあげて生活していく事ができております。

 

今年はコロナ禍があり、魚も貝も全く値段がつかない。

そして頼みのイカも9月を境にぱったり釣れなくなる。

 

 

一体こんな状況でどうすりゃいいんだ

 

 

 

その中でも活路を見出して、自分で仕事を作り利益をあげていかなければならない。

市場を見て、海を見て、一体どうすれば。何かないか。どこか活路がないか。

今の自分の手持ちで何ができてなにが売れるのか。

 

 

今年は特に、世間の形に合わせて自分の仕事のやり方を柔軟に変化させて行かなければならない年だったと思います。

 

 

自分は日本海側の漁師で、大体12月~2月までは季節風の影響でほぼ仕事ができません。

なので3月~11月までの間9ヶ月で1年分の水揚げをあげないといけない訳です。

 

それで一月落とすとかなり大きい損害となります。

 

 

2月3月はウニ仕事をして比較的コロナ禍の影響が少ない状態でした。

とはいえ30%ほどの値段下落はありました。

もしウニ仕事が経費のかかる仕事だった場合は、利益が上がらない所でしたが、ほぼ体力だけの仕事だったので運がよかったです。

 

 

4月頃には緊急事態宣言の余波が次第に広がりウニも価格低下であがる見込みなし。

去年の水揚げの要だった4月~6月のウニ仕事にかなりの打撃が。

 

 

ウニが終わり6月のイサキ釣り

 

 

脂がのって非常に美味しいイサキ

でもコロナの影響で市場には出せない状態に

 

20万経費をかけて20万の売り上げにしかならない状態でした。

このままだと毎日ただ働きの上に船のエンジン消耗だけを促すだけの仕事

 

こりゃ参った

 

 

1日100も200も美味しい旬のイサキが釣れる

でも売れない

 

なら自分で売るしかない

 

 

 

ネットショップを突貫工事で作成

 

「どうやって出荷しよう」

「クレームとかきたらどう対応しよう」

「どんな形でお客さんの下に送ればいいんだろう」

「値段設定は?入り数は?サイズは?なんの箱使えばいい?説明書きは?」

「そもそもどうやって売り込むの?アクセスがないと売れないよ?」

「釣ってきたイサキだって生簀では3~4日が限界」

「自分は沖で釣りに行くのに、どうやって魚を締めて陸で配送してもらうの?」

 

 

やった事もない

やってる人もいない

そもそもノウハウを培う時間だってない

 

それでもこれはとっても美味しい魚だって自信はある。

自信があるのはここだけで、他は全く自信の無い不安な状態での開始でした。

 

成功する保証なんてどこにもないのですから。

 

 

けれどこのブログで出してみたら、一気に売れて完売、入荷待ちとなりました。

そこでいろいろお客さんにアドバイスを頂けたり、毎日妻と「ここはこうしよう。ここはここまで準備しよう。」と試行錯誤

 

 

 

コロナ禍でお家で美味しい物ブームみたいなのがある事を初めて知りました。

 

 

そうか

 

飲食店にいけないけど、美味しいものを食べたい。良い物を食べたい。

そういった需要が高まってきているのか

 

 

飲食店におろせないから市場で値段がつかないけど、仲介の先のご家庭では自分の海産物を欲しいと思ってくれている人は居るんだと。

 

 

コロナで何しても駄目

という中で不安に踏み出す事で見えた一つの活路でした。

 

「今迄の人生で一番美味しいお魚だった!」

と言われた事もありました。

 

出荷して少し嫌味を言われる事があっても、人に喜ばれる事なんて無かったので新鮮でとても嬉しかったです。

 

 

 

それからは夜のアジ釣りで餌を確保して、アジの泳がせで釣ったクエやヒラメを出品

 

 

いろいろな方に美味しい魚をお届けしてその声を聞く事ができました。

 

7月の潜り漁

 

潜りができる漁師にとって、潜り漁はイカに並ぶメインの漁の一つです。

 

 

夏のこの頃にはウニの値段は戻り、ウニをメインに下落したサザエ、あわびは6月のイサキで培ったネット販売で

 

 

8月も落とし込み釣りや潜りなどでいろいろ遊び

 

 

ケンサキイカの真空 -60度急速冷凍という品を試験販売

 

イカを活かしておける自分の船の強みを生かして、動いているイカを真空急速冷凍

解凍してもかなりの鮮度を保つ事に成功

 

「イカってこんなに美味しい物だったのですね」と、一度1kg買ってくれた人が即リピートで3kg買ってくれたり

「美味しかったので、是非母の誕生日に贈りたいです!」とリピートしてくれたり

 

このイカ人気は驚くべき勢いでした。

数ヶ月経った今でも再販希望の問い合わせがくるほどです。

 

 

手間がすごいので大量生産はできませんが「好きじゃなかったイカが大好物になりました!」と言ってもらえたのがとても印象的でした。

 

 

自分では美味いと思っていても、他の人はどう思うかわからない。

その怖さみたいなものは正直ありました。

 

 

 

9月は落とし込み釣りやイカの泳がせでクエなどの底物釣り

 

 

 

漕ぎでマグロを釣って遊んだりもしました

 

10月で独立3年目

 

自立化支援金も終わり、完全に自分の漁1本で生きていかないといけません。

 

 

コロナの余波で青物の値段も安い

 

 

じゃあどうすれば

 

 

「船長!落とし込み釣りの遊漁船やってよ!このあたりはジグばっかりで落とし込み釣りの船が無くて困ってるのよ」

 

 

 

自分ももともと遊漁をはじめる予定ではありましたが、正直乗り気ではありませんでした。

 

気楽に自分一人で釣って、気ままに遊んでいる方がいいんじゃないか。

自分一人で釣る自信はあるけど、慣れてないお客さん乗せて釣れなかったらどうしようか。

それになんか変な人来て、あーだこーだ言われたりしたら面倒だしな

上手に釣らせる事ができるだろうか

 

 

でもとりあえず、駄目ならやめればいいんだ。

何もやらないで判断するのはよそう。

 

とサイトを作成

 

10月の開始と共にすぐにご予約が

 

とても優しいお客さんにも恵まれて、応援してくれました。

 

もうちょっと頑張ってみようか

 

 

 

ずーっと楽しみにしとったよ!

 

 

ブログみて応援しとるよ!

 

 

こんなに釣ったの初めてだよ!

 

 

船長落とし込み釣りって楽しいね!初めてやったけどハマるわ!

 

 

ご飯もお菓子も食べる暇も全くありませんでしたよ!(笑)

 

妻と子供を養う為に、自分が楽しむ為に必死に磨いた釣り技術ですが、それでお客さんが喜んでくれる事に繋がって仕事になるとは。

お金払ってくれているのに頑張ってと応援もしてくれていました。

 

 

来年も頑張ってみようか

 

 

コロナでアウトドアや釣りのブームも相まって、初めてたった一ヶ月。

ツテや人脈なんてものは全くありませんでしたが、予約がかなり入ってくれました。

 

1組2組きたら今年は成功かなと思っていた位でした

 

 

「船長!ジグもやってるの?泳がせは?」

「イカ釣ってクエ狙いに行こうよ!チャーターするから!」

「イカメタルも船長やるの?来年連れてってよ!」

「この日とりあえずチャーターしといて!人集めるから!」

 

 

何やっても今は駄目。と活気の無い漁師業界とは違って、釣り人の熱気はすごいです。

 

あれ狙おうよ!

これ釣ろう!

 

話していてこっちまで楽しくなってきます。

 

 

10月には赤ちゃんも生まれ

 

なんだか今年はいろいろな事があった1年でした

来年はどんな作戦で仕事を組み立てよう

 

 

このコロナが

海の変化が

 

最近は激変すぎて、去年と同じスタイルで結果を出すのが難しい気がします。

そんな中でも、常に自分の頭で考えて、努力して、必死に不安に立ち向かえば何か見える気がしました。

 

 

自分一人で楽しんで、一人で美味いな!

って喜んでいた時とはやはり違います。

 

私生活での消費が少ないので無理して多くのお金が欲しいとは思いませんが、美味しく楽しく、魚釣りや海産物で少しでも多くの人に喜んでもらえたらなと。今年の挑戦でそんな気持ちになりました。

 

 

自分自身、ポジティブで前向きで、ストイックで気力も体力も生き抜く自信もありますが

 

他の人から貰える頑張って、楽しかった、美味しかった。

という言葉は、なんとも言えない頑張ろうという気持ちが湧いてくるものですね。

 

 

一人で頑張っているとおもいきや、妻やまわりの人達に応援されて支えられていたんだなーと気がつくことが出来た1年だった気がします。

子育てに関しても妻が滅入っているときに、周りの人達がかなり支えてくれました。

 

来年はどんな1年になるだろう

 

 

コロナもこれから来春までは酷くなるだろうし、もっと厳しい状況になりそうだ

 

とりあえず

ジギング

スーパーライトジグ

イカ釣り

落とし込み釣り

 

 

の遊漁を来年もすこしづつ頑張ってみようかと思います。

多分緊急事態宣言は意地でも出さないにしても、他県の移動禁止、そして田舎だと町外からの移動自粛という形の拒絶が考えられます。

 

そうなると遊漁は一番最初に中止しなければ、田舎では最悪の事態が考えられます。

 

 

その事を考えて今から何か手をうたないと

 

 

海産物も獲れる

体力もある、パソコンもそこそこはできる

調理の自信もある

 

移動販売だって県内の高齢者向けに出張販売、調理だってできる。

これないのなら売り込めばいい。

 

 

こういった逆境ってかピンチな状態が一番ワクワクしますね!

 

かかってこい非常事態

意地でも乗り越えてやる

 

 

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