2 膀胱がんの病理分類(その2)
[膀胱腫瘍のTMN分類の要約]
(1)原発腫瘍(T分類)
TX:原発腫瘍の評価なし
T0:腫瘍を認めず
Ta:非浸潤性乳頭状がん
Tis:上皮内癌(CIS:carcinoma in situ )
T1:粘膜下結合織までの浸潤
T2:固有筋層への浸潤
T2a:筋層の半ばまでの浸潤
T2b:筋層の半ばを超える浸潤
T3:膀胱周囲脂肪組織への浸潤
T3a:顕微鏡レベルの浸潤
T3b:肉眼的にわかる浸潤
T4:腫瘍が前立腺、子宮、膣、骨盤壁、腹壁のいずれかに浸潤
T4a:前立腺、子宮、膣のいずれかに浸潤
T4b:骨盤壁、腹壁のいずれかに浸潤
(2)所属リンパ節(N分類)
NX:所属リンパ節の評価なし
N0:所属リンパ節の転移なし
N1:最大径2cm以下の単発のリンパ節転移がある
N2:最大径2cmを超えるが5cm以下の単発のリンパ節転移、
あるいは最大径5cm以下の多発のリンパ節転移がある
N3:最大径5cmを超えるリンパ節転移がある
(注:所属リンパ節とは総腸骨動脈分岐部以下の骨盤腔リンパ節を指す)
(3)遠隔転移(M分類)
MX:遠隔転移の評価なし
M0:遠隔転移を認めない
M1:遠隔転移を認める
(引用以上)
病理組織検査を行うとこの評価の前に「p」がつきます。
病理組織検査は組織を切片にして細胞レベルで検査することです。