東京芸術劇場でコナンの舞台を観てきました。
名探偵ではなく、未来少年のほうです。
原作アニメを観た記憶はありません。40年以上前の作品なのですね。再放送もあったと思うのですが、見たのかどうか、、全く記憶にありません。
アニメは宮﨑駿さんが監督。
今回の舞台の演出はインバル・ピントさん。
昨年観た「ねじまき鳥クロニクル」もインバルさんの演出で、とても良かったです。原作アニメは見てないけど絶対面白いはず!と思い、チケットを取りました。
主催はホリプロ。共催が東京芸術劇場です。
この組み合わせで字幕がついたのは、宝飾時計、ねじまき鳥クロニクル、そして今回…でしょうか。
宝飾時計は字幕の要望を出しましたが、そのあとは自発的に字幕を付けてくださっているのが嬉しいです。
劇場座席表横にヒアリングループの案内。
鑑賞サポートの案内(掲示)もありました。
撮影コーナー。皆さんキャラクターとの撮影を楽しまれてました。
舞台の方はというと、、
冒頭でコナンが海に潜ってサメをとるシーンから、すでに圧倒!!!
薄く透ける幕をおろし、その内側で舞台全体を使って、本当にコナンやサメが海の中を泳いでいるようなアクションでした。ワイヤーで上から身体を吊り下げているのだと思いますが、身体能力がすごいです。幕の内側はどうなっているのでしょうか。。
また、登場人物の動きが、昔の宮﨑アニメを彷彿とさせる動きになっているのにも、驚きました。
例えばパイプを伝って建物の上に登るとか、寝転がるとか、いろんな動きがアニメっぽくて、これを人間の身体を使って演じるというのが凄かったです!
原作を見ていませんが、ストーリーを知らないぶん、また役者や演出、舞台美術などが素晴らしかったのもあって、最後までワクワク・ドキドキしながら楽しみました。
コナン役は加藤清史郎さん。
大河ドラマの名セリフ「わしはこんなとこ来とうなかった!」の記憶がいまだに残っているのですが、大きくなったねー。(おばちゃん目線)
コナンの友人、ジムシィは成河さん。
彼の身体能力の高さは「ある馬の物語」や「ねじまき鳥」で実感していましたが、コナンでも凄かった、、!
↑公式写真をSNSで使って良いとのことだったので貼ります。コナンとジムシィ。
二人とも立派な大人ですが、舞台で観ると無垢で快活な少年らしさが、にじみ出ていたように思います。ハリーポッターだって、50代の石丸さんが担当されていた時もあったわけですし、役者が年齢を超えて演じる力ってすごいですよね。
コナンと敵対するモンスリー役の門脇麦さんも素敵でした。
途中でコナンたちの味方になり、最後にはダイスと結婚する…という展開が宮﨑アニメっぽい!!この展開は萌える!
ウエディングドレスの形も宮﨑アニメ風だし、ダイスとタンゴを踊るシーンも、メチャクチャ良かったです。
↑ダイスとモンスリー
他のキャストやダンサーたちも素晴らしかったです。
また、舞台美術がとても美しくて、惚れ惚れとしました。
前半は様々な布を使った幕が多用されますが、ドレープまでも綺麗でうっとり。また、幕を動かす方々の動きや衣装も、物語に不思議なエッセンスを添えていました。
植物や建物などの造形も好みでした!!
普段、私が割と大きな劇場で鑑賞する作品は、女性の観客が9割なのですが、コナンは男性が多く3〜4割は男性だったのでは。原作人気を感じました。
字幕ユーザーも、初めて舞台を観にきたという方がチラホラ。
字幕の情報が、聞こえないコナンファンに届いて良かったです!
鑑賞後は、初めて舞台を観たけど良かった、ハマった、という声がでてきて、
このような良い作品にきちんと字幕がつくことは、字幕を利用する舞台ファンを増やす、育てるという意義もあることを感じさせられました。
次の東京芸術劇場の字幕付き公演は、
イキウメの「奇ッ怪 小泉八雲から聞いた話」
イキウメは、読売演劇大賞の最優秀作品賞を受賞された劇団です。
字幕付き公演を申し込まれた方にはメールでお知らせが届いているはず。
こちらも絶対に面白いはず!
また観に行きます!
8月23日(金)19時 開演の部(18時30分 受付開始・字幕機貸出し)
聴覚に障害のあるお客様のための「ポータブル字幕機提供」を実施いたします。(要予約)
観賞サポートについて
ポータブル字幕あり。
アームで支えられているので、とても楽です。
また、ヒアリングループも利用できました。
字幕ユーザーは7名ほど。
インバルピントさんの作品は、美術的にも素晴らしく、ダンスもあり、視覚的にも楽しめる要素が大きいです。
そのため、聞こえない観客に向いている気がします。そうそう、楽器を演奏する様子も横から見ることが出来ます。
歌もあるので、ミュージカルファンにもおすすめ。
前回の「ねじまき鳥クロニクル」は(とても面白いのですが)字幕の情報量が多くて舞台も字幕も観るヒトとしては、目が過労死しそうでした。
今回は情報量が、ほどほどで目に優しく、ありがたかったです。同じ演出家とはいえ、情報量は作品によるのかもしれません。