上司 「これをまとめておいて」
部下 「わかりました」
仕事上のやりとり。
上司から部下への指示。
これを行われる作業から見ると、
「“これ“と呼ばれるものを“まとめる“」という作業が、
上司から部下に引き継がれるという構図になります。
もし、
この会話だけで引き継ぎが成立したのだすると、
“これ“は何を指すのか、
“まとめる“は何を意味するのか、
両者の間で共有されていたことになります。
これまでに何度も同様のやりとりがあり、
自分たちの立場、
作業目的、
その場の文脈などが共有されている。
共有が不十分だと、
「“これ“って何ですか?」
「“まとめる“って具体的にどうすればよいですか?」
とか、
「は?」
「私ですか?」
といったことになっているでしょう。
この場合、
引き継ぎのスムーズさが低下します。
でも、
もっと酷いことになるのは、
共有が不十分なのに、
「共有できている」と勘違いしている場合です。
上司は伝わったと思い、
部下は自分の理解をもとに作業を行います。
そして、
上司が期待を外したものが出来上がる。
結果、
上司も部下もストレスを溜める。
ざっくり言えば、
2次試験の問題は「これをまとめておいて」です。
試験という文脈や答案作成の目的などについて
出題者側と共有できていないのに、
できていると勘違いすると、
酷いことになります。
2次試験問題は、
“よくは知らない上司の指示“と考えれば事故は減ると思われます。