たとえば、

次のような問題文があったら、

どのように解釈しますか?

 

「2代目経営者に変わり、A社の業績はV字回復した。その理由を答えよ」

 

文字通り、

2代目になり業績が急激に良くなったということですが、

これが成り立つためには、

・初代経営者のときに業績が急激に悪化した。

ことが前提になります。

さらに、

初代経営者のときに業績が悪化することが成り立つためには、

・初代経営者のときのある時点までは業績は良かった。

ことが前提になります。

 

この解釈の結果、

V字回復の理由の内容を特定するための根拠として、

以下のことを着眼点として設定するでしょう。

【着眼点】

・業績回復の具体的内容

・2代目経営者が行ったこと

・初代経営者の業績が良かったとき状況とその要因

・初代経営者の業績が急激に悪化した状況とその要因

(さらに事例1っぽいので「A社の強み」も浮かべた人は素晴らしい)

 

ちょっとめんどうです。

 

初代経営者が変化に迅速かつ適切に対応していれば、

業績悪化はなかったのに。

 

そう考えると、

“V字回復“っていいことなのか、疑問になりますね。

 

一旦急激に悪化しない限り、V字回復はないわけですから。

V字どころか、

“回復“って、悪い状態を前提にするわけだから、

回復しないのはまずいけれど、

回復など必要なかったほうがいい、という見方もあります。

 

健康な状態を維持していれば回復は不要。

 

問題がなければ、解決することがない。

問題がなければ、原因もない。

 

ところで、

何か問題を抱えています?