タイ人の給料とモチベーション
タイで12年生タイをしているが、経営で悩んできたことの一つが給料。

俗にタイの本等でいわれているのが、「タイ人は給料が安いとすぐに辞めてしまう。給料が100バーツでも高ければ、すぐに仕事を変えてしまう。」

自分もタイで仕事を始めた時はそうなのーっと思っていたが、タイ人と接しながら色々と試行錯誤した結果、決してそうではないと思う。

むしろ、仕事のやりがい、自分の存在意義、上司の接し方、スタッフ間の関係。 の方が給料の高さよりもはるかに大事だと思った。 そもそもタイ人は理性で物を考えるよりも、
感情で動くことのほうが圧倒的に多い。

ということは、会社の居心地が悪かったり、人間関係が悪ければ、給料が高くても理性で考えるよりも、感情が優先される。

自分の経験でも始めに1店舗を任された時に
「スタッフは給料が高けれな辞めることはないから大丈夫だろ」 と思っていた。

するとオープンして1週間のうちにほとんど辞めてしまった。

給料は他よりも1.5倍も高く設定していたのに。

そのあとも、スタッフが何人も辞めるのを経験して行ったが、辞めるスタッフは給料が高いスタッフのほうが、辞めていくことが多かった。

スタッフによっては、一般の日本の大企業よりも多くもらっていたが、感情的になるとすぐにやめてしまう。

何年も給料を上げたり、福利厚生をつけたり、社員旅行につれていったり、したがそれに伴ったモチベーションは
上がらない。むしろ逆にモチベーションが下がったり、わがままになるだけだった。

最近気づいたことはタイ人は給料を上げるよりも、一人一人の人格を尊重して、よくできたことを褒める。課題を与えて、成長を求め、実感させる。世間話しなどのコミュニケーションよよくとる方が、よほど効果が高いし、スタッフのモチベーションが上がることがわかってきた。

よく、タイ人はしかるとすぐに辞めてしまう。という人が昼が、相手を思って、思いやりを持って叱ればそんなことはないと思う。 ただ自分の「怒り」の感情をあらわにして、
ストレスを発散するためにしかるのは、絶対にダメ。
日本では、上司に言われたと我慢する人がいるかと思うが、
タイでは、それはない。
むしろ逆に怒りをあらわにされることが多い。

あくまで相手を立てて、感情を抑えて伝えるのが、大事だと思う。