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「カーボンニュートラルがもたらす日本の危機(後編ー1)」(前半)三橋貴明 AJER2023.12.26

  

令和の政策ピボット呼びかけ人に「やまと経営者連盟 代表理事 古賀真氏」が加わって下さいました。

 

地方選別論が極めて愚かな五つの理由 これに反論できる人いる? [三橋TV第813回] 三橋貴明・高家望愛


https://youtu.be/hONIeQlx6KI

 昨日、
「多くの人間は、単方向でしか思考できない」
 と、解説致しました。財務省は、人間(日本人というよりは)のこの癖を活用し、緊縮財政のプロパガンダを仕掛けてきます。


 例えば、黒字とは「純資産増・純負債減」で、赤字は「純資産減・純負債増」です。そして、資産と負債は一対。誰かがカネを貸しているとき、誰かがカネを借りている(当たり前です)。


 資産と負債が対になっているため、当然ながら「誰かの黒字は誰かの赤字」になるのです。そして、誰かの純負債増は、誰かの純資産増。


 ちなみに、純負債のことを「債務超過」と呼んだりもします。


 この債務超過という言葉は、極めてネガティブな印象を与えます。というわけで、
「債務超過、史上、最大! 過去最悪!」
 という見出しにすると、人々を煽られて、効果抜群!

国の債務超過702兆円 15年連続で過去最悪―22年度
 財務省は26日、国の決算を民間企業の会計手法でまとめ直した2022年度の「国の財務書類」を公表した。負債が資産を上回る「債務超過」の額は、22年度末で702兆円と、前年度末から15兆円拡大。15年連続で過去最悪を更新した。物価高対策に伴う大型補正予算の財源を賄うため国債を大量に発行したのが主因。日本の厳しい財政状況が改めて浮き彫りになった。』
 

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皇統論第六十回「頼朝の首を墓に供えよ」、歴史時事第六十回「華夷秩序の崩壊」が配信になりました。
https://keiseiron-kenkyujo.jp/apply/
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 お判りでしょう。日本政府の債務超過が702兆円で史上最大ということは、反対側で国民の純資産も史上最大になった、ということです。何しろ、誰かの純資産を増やさずに、誰かの純負債(債務超過)を増やすことは不可能なのですから。


「誰かの純負債が、誰かの純資産って、ほんとかよ!?」
 と、思われた方がいらっしゃるかも知れないので、証拠をどうぞ。

【日本の政府、企業、家計の純資産・純負債(兆円)の推移】


http://mtdata.jp/data_88.html#junnsisann

 ほらね。政府や企業の純負債(債務超過)が増える反対側で、家計の純資産が増えていっているでしょう。「純負債=純資産」である以上、当たり前なのです。


 グラフを90度回転させると、だいたい、左右対称になります。そりゃそうです。 


 ちなみに正確な左右対称にならないのは、金融機関、NPO、海外などを除いているためです。


 「お金持ち」とは、普通は「純資産が多い人」を意味します。もっとも、我々の純資産は誰かが純負債を増やしてくれなければ、絶対に増加しないのです。


 政府の純負債(債務超過)が増えた分、我々家計の純資産が増える。というか、97年のデフレ化以降、日本の企業は純負債を増やさなくなってしまった。


 この状況で、もし政府が純負債を圧縮していった日には、我々の純資産が消滅していったことでしょう。


 というわけで、「国の債務超過702兆円 15年連続で過去最悪」とは、実は「家計の純資産が史上最大」を意味しているのです。


 それにも関わらず、財務省は単方向の思考癖を利用し、この手の緊縮プロパガンダを仕掛けてくる。


 いい加減にしましょう。誰かの純負債(債務超過)は、誰かの純資産。政府は国民の純資産を増やしたいならば、自らの債務超過額を拡大しなければならないのです。

 

「政府は債務超過(国民の純資産)を拡大しろ!」に、ご賛同下さる方は、

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