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「日本の戦後が終わるとき」(前半)三橋貴明 AJER2022.10.4
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財務省の緊縮財政が我々の「足」までをも奪っている[三橋TV第612回]室伏謙一・三橋貴明・高家望愛
農産物は、土地に十分な窒素(固定窒素)、リン、カリウム等がなければ育ちません。
ちなみに、ヒトや家畜の糞尿には、上記の成分が十分に含まれています。
というわけで、都市から糞尿を農地に運び、農地で農産物を都市に運ぶという循環が成立していたわけです。(典型が、江戸時代の江戸)。
とはいえ、産業革命後のロンドンほどに人口が集中してしまうと、糞尿のシステム的な処理は不可欠になります。
当時、ロンドンは人間の排泄物の処理の仕組みが不十分であったため、常に悪臭が漂う状況でした。
悪臭を何とかしてくれ、と行政に訴えても、政治家たちは動きませんでした。
彼らが動き始めたのは、悪臭問題が悪化し、ロンドンの行政府までもが耐えがたい臭気で満ち溢れるようになって以降です。
というわけで、ロンドンで「下水道」が建設されることになりました。が、下水道は、それまで農地に還元していた人間の糞尿に含まれる栄養分(固定窒素、カリ、リン)等を「海」に流してしまうことになりました。
結果的に、農村に十分な栄養分が戻らなくなり、農産物の生産が困難になり、「人類の危機」に到ります。
リンやカリウムは、鉱山からの獲得ができたのですが、問題は窒素固定です。
ちなみに、豆類(クローバー含む)は根に根粒菌が存在し、空気中の窒素を固定してくれます。人類は、ここまで科学文明を発展させたにも関わらず、未だに根粒菌の窒素固定の仕組みを解明することができていません。
というわけで、20世紀初頭にハーバー・ボッシュ法が出現することになるのですが、いずれにせよ我々は、
「土地に十分な栄養素を戻さなければ、農産物を十分に生産できない」
という課題を抱え続けているのです。農耕の開始からですから、おおよそ一万年。
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【経世史論】三橋貴明と「歴史に魅せられて my」がお送りする、経世史論。
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特別コンテンツ「三橋貴明×大石久和氏 『特別対談』災害死史観の日本は生き残れるのか?(前編)」が掲載されました。
ぜひ、ご入会下さい。
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『肥料高騰で下水汚泥に活路 佐賀市、価格は化学肥料の1%
自治体の下水処理場で発生する汚泥を肥料に再生し、地元の生産者に供給する取り組みが広がっている。ロシアのウクライナ侵攻をきっかけに肥料価格が高騰するなか、政府も国内資源の活用策として支援に乗り出す。下水汚泥の資源化が本格化する。
神戸市は8月、東灘処理場の汚泥を使った肥料「こうべハーベスト」の補助制度を始めた。汚泥には肥料の3要素の1つ、リンが含まれている。水処理施設を手がける水ingエンジニアリング(東京・港)が汚泥から回収したリンを市から調達し、肥料を製造している。
2015年から扱っているものの、年間出荷量は130トン程度にとどまっていた。市は今夏、肥料のPRと肥料高騰対策として補助制度を導入した。具体的には、市内の農業生産者に10アールあたり8袋分(1袋は3270円)、学校給食用のコメを栽培する生産者に同2袋分を上限に、条件付きで購入費用を全額負担する。販売を担うJA兵庫六甲(神戸市)によると、既に1万2千袋分の申し込みがあるという。(後略)』
結局、我々の文明は、、フリッツ・ハーバーらが活躍した時代から、進歩したわけではない。
土地に十分な固定窒素、リン、カリ(だけじゃないですが)を戻せないとなると、農業生産性が一気に下がり、死滅するしかない。
これが、現実です。
逆に言えば、ここにビジネスチャンスがある。
固定窒素は、化石燃料があれば(ハーバー・ボッシュ法により)生産できますが、カリやリンはそうはいかない。
そして、大都市から排出される下水汚泥には、十分な栄養素が含まれている。まさに、ビジネスチャンスです。
そもそも、多くの日本国民は、土地に固定窒素、カリ、リン等を投入する化学肥料によって生かされているという現実を理解していない。
真面目に生きる、となると、この手の現実を知らないわけにはいかない。
というわけで、三橋経済塾第十一期第十回講義のテーマは「我々は何を食べているのか?」になったわけでございます。
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