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「食団連発足とコストプッシュ型インフレの正体」(前半)三橋貴明 AJER2022.5.3
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6月17日公開!「君たちはまだ長いトンネルの中」なるせ監督登場![三橋TV第551回]なるせゆうせい・三橋貴明・高家望愛
2020年に始まったコロナ禍、そして22年2月24日のロシア・ウクライナ戦争勃発により、経済の五要素、
「資本」「労働」「技術」「需要」「資源」
において、結局のところ、政府の貨幣発行によりコントロールできる「需要」以外は、全てボトルネックになり得るという現実に気が付きました。
要するに、わたくしは「資源は輸入されるもの」という前提に立ち、その上で供給能力(資本、労働、技術)の強化を唱えていたわけで、やっぱりある程度のグローバル脳だったんだなあ、と。
ここで言う資源とは、国富統計における「非生産資産」にカウントされる土地、漁場、(埋蔵)資源に加え、農産物、鉱物資源、鉱物性燃料を含みます。要するに、「自然」の恵みですね。
結局のところ、我々は自然の恵みがなければ、生産活動(=実体経済)を行えない。それ以前に、農産物という一次産品がなければ、死ぬしかないのです。
生産活動以前に、生存を自然に依存していたわけですね。
現在、コロナ禍による上海ロックダウンを受け、トヨタの製造ラインが一部停止する事態に至っています。昨日、福岡で講演だったのですが(運送サービスの方々が対象)、上海ロックダウンの影響で、
「運ぶものが無い」
と、ぼやいている経営者さんがいらっしゃいました。
運送サービスの方が「運ぶものが無い」とは、要するに仕事が無いという話ですが、これって、自己責任? 違うよね。
上海からの出荷が停まっているのは、資本財なのでしょうが、鉱物資源を見ると、ロシアはパラジウムの輸出で世界一位、プラチナ二位、アルミニウム二位、マグネシウム二位、ニッケル三位、鉄鉱石五位、クロム鉱八位、ニッケル三位、アンチモン二位、工業用ダイヤモンド一位、パナジウム二位となっています。この種の鉱物資源も、今後は日本に入らなくなる。
コロナ禍とロシア・ウクライナ戦争が重なったため、我々は食料、エネルギー(鉱物性燃料)に加え、鉱物資源や資本財も「手に入らない」時代に、一気に叩き込まれたわけです。
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【経世史論】三橋貴明と「歴史に魅せられて my」がお送りする、経世史論。
http://keiseiron-kenkyujo.jp/keiseishiron/
第四十回「皇統論 平将門の乱-坂東燃ゆー」「歴史時事 ウクライナ国民共和国」がリリースになりました。
ぜひ、ご入会下さい。
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『ロシアは食料を「武器」に、飢餓回避に協議必要=欧州委員長
欧州委員会のフォンデアライエン委員長は24日、ロシアはエネルギー供給と同様に食料供給を「武器」として利用しているとの考えを示し、ロシア軍による海上封鎖でウクライナから輸出できなくなっている小麦の輸送を可能にするよう、ロシアとの協議を呼びかけた。
フォンデアライエン委員長は世界経済フォーラム(WEF)の年次総会(ダボス会議)で「ロシア軍はクライナで穀物や機械を没収しているほか、黒海ではロシア軍の艦船が小麦やヒマワリの種を積載したウクライナの船舶の航行を阻んでいる」と指摘。世界的な協力こそが「ロシアの脅迫に対する解毒剤」になると述べた。
フォンデアライエン委員長はその後、ロイターのインタビューに対し、「黒海の封鎖解除が最重要」とし、ウクライナに滞留している2000万トンの小麦の輸出を可能にし、間近に迫っている食料危機を回避するためにロシアとの協議が必要と指摘。「ロシアのせいで世界の人々が飢餓で死んでいくことはロシアの国益にかなわない」とし、食料輸出の「回廊」を設定するなどの解決策を模索する必要があると述べた。
ロシアとウクライナの小麦供給量は合計で世界の約3分の1を占めているほか、ウクライナはトウモロコシ、大麦、ヒマワリ油、菜種油の主要輸出国。また、農作物の肥料に使われるカリウム(ポタッシュ)の世界的な供給ではロシアとベラルーシが合計で40%以上を占めている。』
小麦や肥料の問題は、すでにシャレになりません。
【アメリカのハード・レッド・ウインター(硬質小麦)輸出価格の推移】
http://mtdata.jp/data_79.html#hard
例えば、アメリカの硬質小麦の輸出価格は、すでに2016年の三倍近くに高騰しています。
さらには、日本は肥料の原材料(カリウムなど)の99%が輸入。
この現実。
世界中で「資源」の奪い合いが起きている中、唯一、政府が「短期」で解決できる需要不足問題すら、「財政破綻論」なる妄想に縛られ、解決できない。
こんな国は、必然的に亡びますよ。何度も書いていますが、わたくしは他の国に行くことができない(潔癖症ゆえに)ため、最後までお付き合い致しますが。
まあ、投げ出しても仕方がないので、最後の瞬間まで、あがきますけどね。
たとえ手遅れになっても、子孫のために「緊縮財政を転換せよ」「構造改革を転換せよ」と、叫び続けるつもりです。
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