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時局 2021年3月号に連載「三橋貴明の経世論 第47回 財務省が否定する財政破綻論」が掲載されました。
昨日の続きです。
「国の借金プロパガンダ」について、昨日は時事通信の記事をご紹介しましたが、本日は共同通信を見てみましょう。
『国の借金、過去最大1212兆円 ここ1年で100兆円超の大幅増
財務省は10日、国債と借入金、政府短期証券を合計した国の借金が2020年12月末時点で1212兆4680億円となり、過去最大を更新したと発表した。新型コロナウイルス対策の支出を賄うために新規国債発行が膨らみ、ここ1年間で100兆円超の大幅増となった。
21年1月1日の総人口1億2557万人(総務省推計)で割ると、国民1人当たり約966万円の借金を抱えている計算になる。コロナ拡大前の19年12月末の借金総額は1110兆7807億円だった。
20年12月末の内訳は、国債が1040兆6729億円で、直近の9月末から35兆8589億円増加した。』
時事通信は「国民1人当たりの借金は約983万円」のレトリックを使っていましたが、これは共同も同じです。
さらに、共同通信は「1年で100兆円超の大幅増」を使ってきています。
注目すべき点は、両紙ともに、単に「数字」をクローズアップさせ、恐怖を煽ろうとしているものの、
「政府の負債(彼らの言う国の借金)が増えたら、どのような問題が生じるのか?」
については、全く書いていない点です。
時事通信にせよ、共同通信にせよ、財政研究会(財務省の記者クラブ)が配ったペーパーをコピー&ペーストし、煽りのレトリックでオリジナリティを出しているだけです。
財務省のペーパーに、
「このままでは国債金利が急騰する懸念がある」
「このままではインフレ率が制御できなくなる懸念がある」
といった文言が入っていたならば、そのまま報じたはずです。
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【日本政府の借入・債務証券(左軸)と長期金利・インフレ率(右軸)】
http://mtdata.jp/data_73.html#kariiresaimu
財務省は、今回の恐怖プロパガンダから、国債・財投債・政府短期証券に、「政府の借入」も含めてきています。(金額的には50兆円ほど)
というわけで、日本政府の借入、債務証券(国債、財投債、政府短期証券など)の合計値と、長期金利、インフレ率をグラフ化しました。(2020年は財務省数値を使用)
笑ってしまうのですが、2020年末時点で政府の借入・債務証券の総額が1200兆円に達しているにも関わらず、長期金利はゼロ。インフレ率に至ってはマイナス。
さすがに、この「実績」があると、「国債金利が急騰する」「インフレ率が制御できなくなる」といったレトリックは使えないようです。
となると、
「じゃあ、何が問題なの?」
という話になるため、ある意味で原点回帰。
財政破綻の定義等の議論は無視し、つまりは具体論には踏み込まず、とにかく「金額の大きさ」でビビらせる。あるいは、「財政規律にゆるみが生じる懸念がある」といった抽象論で、国民の恐怖や罪悪感を煽る戦術に切り替えたようでございます。
これは、逆に厄介です。何しろ、抽象論だけですので、いくらでも「解釈」が可能になってしまいます。
というわけで、今後、政府の負債の「金額」で恐怖を煽ろうとする連中に対しては、
「で、政府の負債が増えたら、どういう問題が生じるの。我々国民に、どんな影響があるの?」
と、具体論を叩きつけていく必要があるのでございます。
とにもかくにも、2020年に日本が「実績」として財政破綻論を否定した事実は大きい。この事実を武器に、戦いましょう。
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