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このままでは逆鎖国! 国家観と貨幣観の正常化を急げ! [三橋TV第340回] 三橋貴明・高家望愛
https://youtu.be/Hc_XgpkNgg0

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【Front Japan 桜】緊縮財政の転換こそコロナ禍終了の道(他)
https://youtu.be/fVzRuLCfwqE
【ch桜・別館】キッチンから考える「生産性向上」[R3/1/18]
https://youtu.be/NI12j7hcF6c

 財務省や財政破綻論者たちは、さすがに「財政破綻」「ハイパーインフレーション」という言葉を使いにくくなったようで、破綻論の主力レトリックを、
財政規律が緩むと、将来世代にツケが先送りされる
 といった抽象表現に切り替えてきました。「財政規律」「ツケ」共に定義が不明確で、単なる煽り文句です。


 あるいは、「次の世代に未来をつなぐ」と、本心では微塵も考えていないような綺麗ごとで、「財政破綻論の火を消さない」ようにしてくるのです。

『25年度までにPB黒字化維持 財政演説で麻生氏「経済再生と財政健全化両立」
 麻生太郎財務相は「15カ月予算」として編成した2021年度当初予算案と20年度第3次補正予算案の国会提出を受け、衆参本会議で財政演説を行った。「次の世代に未来をつなぐためには今回の危機を乗り越え、経済再生と財政健全化の両立を進める必要がある」と早期成立に理解を求める一方、財政規律にも配慮する必要があるとクギを刺した。
 政府は財政健全化に向け、政策経費を税収などでどれだけ賄えるかを示す「基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)」を25年度までに黒字化させる目標を掲げている。21年度予算案は一般会計総額が106兆6097億円。新型コロナウイルス対応などで9年連続で過去最大になったが、麻生氏は25年度のPB黒字化を目指す方針を改めて強調。「これまでの歳出改革の取り組みを継続する」と述べた。(後略)』

 いや、あんたら自民党(主に)の緊縮財政のおかげで、次の世代に未来をつなぐどころか、「次の世代」が消滅しようとしているから。2021年の出生数は、とんでもない数字になるでしょうよ。


 ちなみに、財務大臣が「歳出改革」という言葉を使うときは、もちろん「歳出削減」を意味しています。
 

 そもそも、未だに25年度PB黒字化目標を堅持するというわけですから、「歳出改革=歳出削減」であるのは明らかです。


 ちなみに、本格的な緊縮財政の始まりとなった橋本龍太郎政権が掲げた「財政構造改革」も、やはり「歳出削減」を意味していました。具体的には、
財政赤字対GDP比3パーセント、赤字国債発行ゼロを2003年までに実現する財政健全化目標を閣議決定
 などでございます。(後に、財政健全化目標がPBに切り替えられた)
 

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 というわけで、橋本政権以降、日本は緊縮財政を継続してきたわけですが、すでに23年以上が経過しました。つまりは、「ひと世代」分の時間が過ぎてしまったのです。
 

 財務省や破綻論者は、
「国の借金は将来世代へのツケの先送り」
 なるレトリックで、財政拡大の妨害を続け、消費税を増税し続けました。当然、デフレが継続し、税収が伸び悩み、社会保障費用は(高齢化で)伸びていったため、結局は赤字国債を発行せざるを得ない。実際、PB赤字が続き、政府の長期債務残高は積み上がっていきました。結果、「ざいせいはたんする~っ!」のレトリックが強化される悪循環


 つまりは、破綻論者による「デフレ化政策強化」こそが、却って「くにのしゃっき~んっ!」を増大させたのです。


 当たり前です。何しろ、デフレ期の日本では企業までもが資金過不足が「過剰」となった。すなわち、純資産が増え続けた(もしくは純負債が減り続けた)。
 となると、政府が純負債を増やすしかない。デフレ脱却を果たし、企業が資金不足(純資産減少、もしくは純負債増加)にならない限り、否応なしに政府の純負債は増えるのです。

【日本政府の長期債務残高「実質値」と物価指数】


http://mtdata.jp/data_73.html#jissitu

 今回は、先日の図「日本政府の長期債務残高とインフレ率・長期金利」の長期債務残高を、物価指数で割り戻し「実質値」を見てみました。つまりは、物価の上昇の影響を排除した、実質的な政府の長期債務残高の推移です。


 笑ってしまうのですが、90年代後半以降、日本は物価指数が全く伸びていない。つまりはデフレ。


 2020年度の日本政府の長期債務残高(当初見込み)実質値は、1971年度の約59倍。さすがに名目値(158倍!)よりは差が縮みますが、それでも六十倍近くも政府の負債が増えているのです。
 

 無論、上記は当初見込みであり、一応、2020年度は戦後最大にPB赤字が拡大しているため、実績値は60倍を軽く超えてくるでしょう。


 ところが、国債金利は上がらず、インフレ率もマイナスの海に沈んでいる。


 要するに、日本政府の債務残高(=貨幣発行残高)は足りない。デフレ脱却が果たせていない以上、日本政府の「貨幣発行」が足りないのです。


 それにも関わらず、ひと世代分の時間を丸々使い、
「国の借金は将来世代へのツケの先送り」
 と嘘八百のレトリックで緊縮財政を継続し、デフレ脱却のための貨幣発行(国債発行+財政拡大)が妨げられてきた。
 

 1970年と比較し、実質値で60倍、名目値で158倍も「くにのしゃっき~ん」とやらを拡大したにも関わらず、財政破綻の「ざ」の気配もない。


 つまりは、財政破綻論は嘘なのです。本気で「次の世代に未来をつなぐ」ことを考えるならば、緊縮財政を転換しなければならない。


 具体的には、企業の資金過不足の「不足」や適切なインフレ率が継続するまで、政府が貨幣発行を「拡大」しなければならない。そのためには、PB黒字化目標という、
「国民赤字化目標」
 の破棄が必要。 この「真実」を拡散してください。
 

 「次の世代に未来をつなぐ」ために必要なのは、とにもかくにも「PB黒字化目標の破棄」なのです。
 

「政府は国民を赤字化するPB黒字化目標を破棄せよ!」に、ご賛同下さる方は、

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