チャンネルAJER
今期は二回目の試みとして、全国各地で開催します。一月は東京で、ゲスト講師は竹村公太郎先生。二月は京都で、ゲスト講師は藤井聡先生です。
本日はチャンネル桜「Front Japan 桜」に出演します。
Front Japan 桜でも取り上げる予定ですが、出生数が1899年の統計開始以来、初めて90万人を割るどころか、86万人にまで急減するということで、さすがに少子化対策が来年の「最重要課題」になる可能性が高いです。
が、このままでは確実に正しい対策「だけ」は決して打たれないまま、日本人は消滅への道をたどることになります。
2019年に国内で誕生した日本人の子どもの数が86万4000人と、1899年の統計開始以来、初めて90万人を割り込む見通しとなったことが24日、厚生労働省の人口動態統計(年間推計)で分かった。
前年の確定数91万8400人から約5万4000人の大幅減で、4年連続で過去最少を更新。同省の研究機関は出生数の90万人割れは21年と推計していたが、想定より2年早まることになる。
一方、死亡数は137万6000人と戦後最多で、自然減は51万2000人と初めて50万人を超えた。44万4070人だった昨年、初めて40万人を超えたばかりで、人口減少が加速している。
結婚は前年比約3000組減の58万3000組で戦後最少。ただ、元号が令和となった今年5月の婚姻件数が昨年同月比で約2倍だったことから、減少幅は縮小した。離婚は前年比約2000組増の21万組となる見通し。
出生数の大幅減について厚労省は、昨年の婚姻数が大きく減ったことや、出産適齢期とされる25~39歳の女性人口が減少したことなどが要因と分析。今後も同様の傾向が続くとみている。 』
前年の確定数91万8400人から約5万4000人の大幅減で、4年連続で過去最少を更新。同省の研究機関は出生数の90万人割れは21年と推計していたが、想定より2年早まることになる。
一方、死亡数は137万6000人と戦後最多で、自然減は51万2000人と初めて50万人を超えた。44万4070人だった昨年、初めて40万人を超えたばかりで、人口減少が加速している。
結婚は前年比約3000組減の58万3000組で戦後最少。ただ、元号が令和となった今年5月の婚姻件数が昨年同月比で約2倍だったことから、減少幅は縮小した。離婚は前年比約2000組増の21万組となる見通し。
出生数の大幅減について厚労省は、昨年の婚姻数が大きく減ったことや、出産適齢期とされる25~39歳の女性人口が減少したことなどが要因と分析。今後も同様の傾向が続くとみている。 』
さて、話を整理しましょう。
まずは、日本の出生数の激減の理由は、
1.実質賃金の低下
2.東京一極集中
の二つによる「婚姻率低下」が主因です。これは、様々なデータから裏付けられています。というか、いつでもデータで証明できます。特に、有配偶出生率(結婚している女性が産む子供の数)が回復している事実は、決定的です。
日本の少子化は「未婚化」であり、結婚した夫婦が産む子供の数が減っていることではありません。待機児童問題の解消や、幼児教育・保育の無償化は、少子化解消には貢献しません(別に、やってもいいですが)。
以前も書きましたが、令和元年少子化対策白書のデータは素晴らしく、わたくしの以前からの主張を裏付けてくれています。
恐ろしいことに、すでに50歳男性(わたくしの歳だ)の25%が「未婚」です。(第1-1-10図 50歳時の未婚割合の推移と将来推計)
とはいえ、相変わらず日本人の結婚適齢期の結婚願望は強いです。男女ともに、九割近くが「いずれ結婚すつもり」と答えています(第1-1-14図 未婚者(18~34歳)のうち「いずれ結婚するつもり」と答えた者の割合)
それにも関わらず、結婚が増えない。理由は、先日のエントリー「結婚が贅沢品な社会は狂ってる」で書いた通り。
97年水準の所得を、特に30代の男性が得られていたならば、婚姻率が下がらなかったため、状況は大きく変わっていたはずです。
そして、東京一極集中。
【都道府県別合計特殊出生率(人)】
日本で合計特殊出生率が「最悪」なのは、ご存じ東京都。しかも、東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県と、「東京圏」がすべてワースト10に入っています。
【地域別人口移動(万人)】
この東京圏に、相変わらず人口が移動してきている。ほとんどが若い世代でしょう。
子供が生まれやすい地方から、生まれにくい東京圏に「若い世代」の人口が移動してきているのです。これで、少子化が進まなかったら奇跡でございますよ。
子供が生まれやすい地方から、生まれにくい東京圏に「若い世代」の人口が移動してきているのです。これで、少子化が進まなかったら奇跡でございますよ。
【地域別の公共投資の動向(兆円)】
しかも、政府は東京圏(南関東)に公共投資を集中させ、東京一極集中を推進している。
要するに、現在の日本の超少子化と人口減少は、安倍政権の実質賃金抑制と東京一極集中という「政策」によって引き起こされているのです。人災というよりは、滅国ですね。
逆にいえば、実質賃金を上昇させ、東京一極集中を解消すれば、日本の少子化や人口減少は止まるという話です。
そのために必要な政策は、
1.移民を入れない
2.緊縮財政から転換し、公共投資の「選択と集中」を中止し、地方を中心に交通・防災インフラを整備する
3.医療・介護・土木建設など、政府が労務単価を引き上げられる分野の支出拡大
4.非正規の公務員をすべて正規化する
5.労働規制を強化し、実質賃金引き上げを目指す(※労働分配率上昇による)
6.政府が企業の生産性向上の投資を全面支援(※実質賃金上昇は「生産性向上」と「労働分配率上昇」以外では起きない)
7.東京から地方への家計・企業の移動を免税・減税政策で推進
以上になります。
1.移民を入れない
2.緊縮財政から転換し、公共投資の「選択と集中」を中止し、地方を中心に交通・防災インフラを整備する
3.医療・介護・土木建設など、政府が労務単価を引き上げられる分野の支出拡大
4.非正規の公務員をすべて正規化する
5.労働規制を強化し、実質賃金引き上げを目指す(※労働分配率上昇による)
6.政府が企業の生産性向上の投資を全面支援(※実質賃金上昇は「生産性向上」と「労働分配率上昇」以外では起きない)
7.東京から地方への家計・企業の移動を免税・減税政策で推進
以上になります。
が、お判りでしょうが、上記はまさに安倍政権の滅国政策「グローバリズムのトリニティ(緊縮財政+規制緩和+自由貿易)」の真逆になっているのです。
つまりは、現在の日本に必要なのは、政策の修正ではなく「転換(ピボット)」なのです。日本の政策を、現在の政策から「真逆」へと転換する。
まさに令和の政策ピボットというわけですが、ピボットが実現できない限り、我が国の未来はない。この事実を、一人でも多くの政治家に知って頂くべく、皆様のご支援をお願いしたいのです。
「事実を知らせる」際のデータは、ご提供いたします。わたくしは、自分が作成したグラフについて、著作権を主張しておりません。
また、「本当にこのグラフ、正しいのかよ」と思われた方は、http://mtdata.jp/contents_top.html#Data にソースへのリンクが張ってありますので、是非ともご自身の目で確認して下さいませ。
もはや、時間的な猶予は残されていません。日本国という祖国を大切に思う国民一人一人が、動くべき時です。
「安倍政権の滅国政策を転換させよう」にご賛同下さる方は↓このリンクをクリックを!
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