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『日本の少子化をくい止めるにはーその2ー(前半)』三橋貴明 AJER2019.10.22

 

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三橋TV第165回【病院が暇なのは、良い事だ】

https://youtu.be/qyxrgxq_-ec

 

 何度か解説しましたが、財務省は2025年PB黒字化目標の達成の前提として、外需(輸出)が2006年並に膨張するとしています。
 頭がおかしい、としか表現のしようがない狂った前提ですが、他に方法はありません。
 
◆ 民間企業収支+民間家計収支+政府収支+海外収支=0
 
 の恒等式からは、誰も逃れられない(当たり前ですが)。

 政府のPB赤字を黒字化するということは、「政府以外」の収支について赤字拡大するか、黒字縮小するしかありません

 さすがの財務省も、
「政府のPBを黒字化するため、日本国民、日本企業を赤字化します」
 とは、宣言できません。
 
 というわけで、海外に赤字を押し付け、自分たちの赤字縮小分をカバーしようとする、厳密には「カバーするという前提」になっているのです。

 もっとも、誰でも分かりますが、すでに外需の06年並の膨張などありえません。というか、端から妄想でした。

 米中覇権戦争に基づく、中国需要の停滞。それを「当て」にしたドイツ経済の失速。
 
 ブレグジットはいかなる結末を迎えるか不明ですが(12月12日に分かりますが)、いずれにせよ世界的な需要低迷は回避できないでしょう。

 特に、最初に経済の落ち込みが明らかになったのは、ドイツです。(消費増税の影響で、次が日本でしょう)
 
ドイツ経済、第4四半期はゼロ成長に-独連銀予測
 10-12月(第4四半期)のドイツ経済は恐らくゼロ成長になると、連邦銀行(中央銀行)が予測した。ドイツはリセッション(景気後退)入りを回避したが、成長が近く回復する兆しはほとんど見られないことを示唆した。
 ドイツ連銀は18日公表した月報で、国内製造業の低迷が緩和しつつある兆しが控えめながら表れていると指摘。依然として堅調を保つ雇用市場を「著しい下降」が影響し始めているものの、内需が引き続き景気を後押しし続けるはずだとの見方を示した。(後略)』
 
 参考まで、2018年の輸出依存度・輸入依存度。
 
【2018年 世界主要国の輸出依存度・輸入依存度】
 
【歴史音声コンテンツ 経世史論】
※11月5日から上島嘉郎先生と三橋貴明の対談「自虐史観はなぜ始まり、深刻化したのか」がご視聴頂けます。
 
 2018年の輸出依存度は、ドイツは38.2%。相変わらず、韓国並に高いです。

 ちなみに、ドイツは中国やロシア、EU加盟国相手に貿易黒字を拡大し、上記の「恒等式」の海外収支を大幅に赤字にすることで、政府の財政黒字を達成していました
 
 日本の財務省のモデルは、要するにドイツなのです。
 
 何しろ、ドイツはユーロの盟主です。南欧諸国は、どれだけドイツの輸出ドライブを受けても、為替レートは変動しない。
 EUに加盟している以上、関税をかけることもできない。

 結果、対独で貿易赤字が膨らんでも、是正は不可能。逆に、ドイツは「海外収支」が確実に赤字になるため、政府収支を黒字化できる。

 無論、景気が良く、対独貿易赤字ユーロ加盟国が民間投資拡大(民間企業収支の赤字)で恒等式を満たせるならばともかく、「今は違うでしょ」という話です。

 繰り返しになりますが、財務省のPB黒字化目標は絶対です。それにも関わらず、外需が縮小。さらには、企業収支の赤字拡大も望めない(デフレが続く以上、負債・投資を増やす企業はいません)。

 となると、結局は公共サービス・投資の縮小(政府支出削減)か、増税という話にならざるを得ません。すでに「提言」が出始めていますが、更なる緊縮財政、更なる消費税増税、更なる社会保障負担引き上げです。

 外需で財政を黒字化するという「ドイツモデル」が崩壊した以上、PB黒字化目標自体が妄想なのです。

 10-12月期の経済成長マイナスは避けられないでしょうが、「結果」が判明した時点で、財務省の妄想から脱する。具体的には、PB黒字化目標を破棄する。
 
 PB目標ある限り、我が国の衰退は避けられない。衰退回避のためには、
PB黒字化目標は、国民赤字化目標である
 という事実を早期に国民が共有し、政治家に「教える」必要があるのです。
 
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