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『日本の少子化をくい止めるにはーその2ー(前半)』三橋貴明 AJER2019.10.22
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三橋TV第161回【今、日本国民が知らなければならない災害、防災の現実】
ヒースロー空港からエジンバラに向かう便の中で本エントリーを書いています。さすがに、寒い。でも、スウェーデンで買った革ジャン来ているので、わたくしは平気。(みんな、ブルブル震えています)
さて、万有引力の法則というものがあります。
万有引力の法則を否定する人は、さすがにいないと思いますが、それはともかく、
「万有引力の法則を、やる」
「我が国を万有引力の法則の実験場にするつもりはない」
などと発言する人がいたとして、普通の人はどう思うでしょうか。
普通の人は、こう思うのです。
「バカ?」
同じことが、MMT(現代貨幣理論)についても言えます。
現代貨幣理論とは、単に現代の貨幣の「仕組みはこうです」と説明しているに過ぎません。
例えば、我々が10年以上も昔から言い続けてきた、
「誰かの資産は、誰かの負債」
「誰かの赤字は、誰かの黒字」
「誰かの支出が、誰かの所得」
は、
「コインの表の反対側は、裏です」
「手の甲を上に向ければ、手のひらが下を向きます」
という話であり、この種の話すら理解できない人は、一体、何なんだ? 頭の中に、脳みそ詰まっているのかと、マジで思ってしまうほどの愚者ですが、
「日本は○○だから、MMTはできない」
と主張する連中も、同じようなものです。何しろ、MMTは単なる現実の説明であるため、「やる、やらない」という話にはなり得ないのです。
「誰かの資産は、誰かの負債」
「誰かの赤字は、誰かの黒字」
「誰かの支出が、誰かの所得」
は、
「コインの表の反対側は、裏です」
「手の甲を上に向ければ、手のひらが下を向きます」
という話であり、この種の話すら理解できない人は、一体、何なんだ? 頭の中に、脳みそ詰まっているのかと、マジで思ってしまうほどの愚者ですが、
「日本は○○だから、MMTはできない」
と主張する連中も、同じようなものです。何しろ、MMTは単なる現実の説明であるため、「やる、やらない」という話にはなり得ないのです。
万有引力の法則を「やる」とか、表現する人いるの?
いません。それにも関わらず、MMTについて「やる、やらない」だの、「実験場にする気はない」云々言っている人は、結局のところMMTについて理解していないということになります。
先日、来日したMMT名付け親のミッチェル教授が、まさに「MMTの実験場になる気はない」と発言した麻生太郎財務大臣に対し、「無意味でナンセンス」と指摘していましたが、正直に、
「少しは勉強しなさい」
と、言って構わなかったと思いますよ。
【歴史音声コンテンツ 経世史論】
※11月5日から上島嘉郎先生と三橋貴明の対談「自虐史観はなぜ始まり、深刻化したのか」がご視聴頂けます。
日本のように自国通貨で国債を発行できる国は借金の残高にこだわる必要はないという、MMT(現代貨幣理論)の名付け親が来日し、麻生財務大臣の発言を「ナンセンスだ」と指摘しました。
ニューカッスル大学、ビル・ミッチェル教授:「日本の財務大臣は『MMTの実験場になる気はない』と言っているが全く無意味です。ナンセンスです」
オーストラリア・ニューカッスル大学のビル・ミッチェル教授は「日本をMMTの実験場にする気はない」との麻生大臣の過去の発言について、「MMTは政策ではなく概念で、実験場にするかどうかという話ではない」と主張しました。ミッチェル教授はさらに、国が借金をする際の制約は赤字額ではなくインフレにあるため、長い間、物価が低迷している日本ではもっと財政出動をするべきだとしています。MMTを巡っては、7月にも提唱者の1人であるニューヨーク州立大学のステファニー・ケルトン教授が来日するなど、日本国内でも徐々に注目を集めています。 』
ニューカッスル大学、ビル・ミッチェル教授:「日本の財務大臣は『MMTの実験場になる気はない』と言っているが全く無意味です。ナンセンスです」
オーストラリア・ニューカッスル大学のビル・ミッチェル教授は「日本をMMTの実験場にする気はない」との麻生大臣の過去の発言について、「MMTは政策ではなく概念で、実験場にするかどうかという話ではない」と主張しました。ミッチェル教授はさらに、国が借金をする際の制約は赤字額ではなくインフレにあるため、長い間、物価が低迷している日本ではもっと財政出動をするべきだとしています。MMTを巡っては、7月にも提唱者の1人であるニューヨーク州立大学のステファニー・ケルトン教授が来日するなど、日本国内でも徐々に注目を集めています。 』
麻生財相の発言は、二重の意味で間違っています。まずは、MMTは単なる理論、法則、あるいは「現実の説明」に過ぎず、「実験場になる、ならない」という話はあり得ません。
さらに、実験場云々以前に、我が国は、
「国債発行残高を増やしても、国債金利はひたすら低迷する」
という形で、MMTの理論が正しいことを「証明」してしまっているのです。MMT派が日本に注目するのは、まさしく日本が、
「主権通貨国で、変動為替相場制で、かつ供給能力がそれなりにある」
MMTという考え方に基づく政策をパーフェクトに実施できる国であり、「MMTは正しい」ことを見事に証明してしまっているためです。
つまりは、日本は「ニュートンのリンゴ」なのです。
【日本政府の長期債務残高(左軸、兆円)と長期金利(右軸、%】
実際に、ニュートンがリンゴが落ちるのを見て、万有引力の法則を思いついたのかは分かりませんが、少なくともMMT派の経済学者は日本の事例を見て、
「あ、やっぱり自分たちが主張していた理論は正しかった。主流派経済学者は間違っていた」
と、確信を持つことができます。
「あ、やっぱり自分たちが主張していた理論は正しかった。主流派経済学者は間違っていた」
と、確信を持つことができます。
そして、彼らが「日本はMMTのリンゴ」であると思うのは、我々が十年以上も昔から同じことを主張していたのと同じ理由からです。すなわち、現実が「そう」だから。
現実の日本のデータが、MMTが正しいことを証明してくれているにも関わらず、国内では、
「いや、リンゴは落ちてこない!」
と主張する連中だらけ。
「いや、リンゴは落ちてこない!」
と主張する連中だらけ。
何とかしましょう。
とりあえず、「MMTをやる、やらない」といった、意味不明な主張をするのを止めましょう。「万有引力をやる」と言っているのと同じです。
その上で、政治家に「単なる正しい貨幣論」であるMMTをインプットするのです。それこそが、日本を繁栄に導く道であり、恐らくは「最も短い道」でもあるのです。
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