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『日本の少子化をくい止めるにはーその2ー(前半)』三橋貴明 AJER2019.10.22

 

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三橋TV第155回【質問回答編② MMTはハイパーインフレでヘッジファンドで国債暴落で日銀破綻!?】

https://youtu.be/pH5mimYM-70

 

 本日は「あんどう裕と語る会 in 東京」に参加・講演します。https://www.andouhiroshi.jp/whatsnew/archive_7515

 

 台風15号、台風19号に続き、またもや千葉県を中心に台風21号の影響で豪雨災害が発生。6名がお亡くなりになられ、2名が行方不明となっています。

 千葉県では何と半日で1か月分の雨が降り、七つの河川が氾濫し、土砂災害も頻発
 
 鉄道も運転見合わせ、帰宅困難者も大勢出たようです。
 
千葉で記録的大雨 土砂崩れで4人死亡、1人不明
 台風21号の影響で、千葉県では25日、半日で1カ月分の雨量を上回るなど記録的な大雨となった。雨で河川の氾濫(はんらん)や土砂崩れが相次ぎ、4人が死亡した。茨城県や福島県なども大雨となり、避難指示や避難勧告が相次いだ。東北では26日昼前まで大雨の恐れがあり、気象庁は注意を呼びかけている。(後略)』
 
 藤井先生の10月23日の記事は、10月23日に「台風19号」の被害を受けて書かれたものです。その直後に、またもや豪雨災害。恐ろしいほどの頻度です。
 
『【藤井聡】「2兆円」規模の治水投資拡大を「10か年」継続せよ
From 藤井聡@京都大学大学院教授
 台風19号は、東日本を中心に激しい被害をもたらしました。決壊箇所は実に71の河川、128か所。
 言うまでもなく、氾濫箇所(決壊していないが越水して洪水になった箇所)は何百か所に上りました。
 たった一つの台風でここまで多くの決壊・氾濫が生じた事例は、筆者の記憶にありません。
 そして、死者、行方不明者は100名近く・・・。
 犠牲者の冥福を祈念申し上げるとともに、被災地で苦しい避難生活を強いられている被災者の皆様にお見舞い申し上げます。(後略)』
 
 我々は今、抗体を持たない状況でグローバリズムという「疫病」の大流行あるいは「侵略」を受け、亡びへの道を歩んでいます。
 
 これだけ大災害が頻発している以上、日本国民は主権者として政治を、

● 国民が共同体意識を共有し、非常事態に助け合えるナショナリズムを醸成する
● 政府が財政支出拡大で防災、防衛力を強化し、国民の貧困化を解消し、ルサンチマンを払拭する
● 特定のビジネスの利益最大化ではなく、安全保障を中心に「規制」を整備する

 という方向に動かさなければならないのですが、現実は真逆。

 国民が分断され「個別化」され、価値基準が「カネ」に収斂され、誰がもが「今だけ、カネだけ、自分だけ(鈴木宣弘教授)」。さらには長期のデフレーション(及び緊縮財政)で防衛、防災を含む供給能力を破壊され、貧困に苦しむ国民にルサンチマンが蔓延し、
「敵は○○だ!」
 と、ヒステリックに叫ぶ政治家が支持され、災害が起きるたびに「誰々が悪い!」と責任の押し付け合いが続き、何か対策をやろうとすると、すぐに「ザイセイガー」で話が終了。

 野生の獣でも、生き延びるために「群れ」を作り、協力し合います。

 我々は、平時にはいがみ合い、ルサンチマン丸出しで「同じ国民」を攻撃し、非常事態が起きれば「誰々のせいだ!」と、責任を押し付ける相手を探し合い、罵り合う
 
 我々は、獣にも劣る存在なのです。
 
 なぜ、こうなったのか。
 
【歴史音声コンテンツ 経世史論】
http://keiseiron-kenkyujo.jp/apply/
※特別コンテンツ「MMTポリティクス 第三回」が視聴可能となりました。
 
 大東亜戦争敗北前は分かりませんが、少なくとも「戦後」、我々は「国家」「国民」を認めることが間違っていると無意識に刷り込まれ、刷り込まれた者が国家否定、国民否定の言論を展開しました。さらには「自由」「権利」といった綺麗ごとというか抽象用語を尊び、リアルに現場で我々を助けてくれている「同じ国民」への感謝の心も持たず、それで何となく生きてきたのです。

 三橋TVでも語りましたが、我々に生まれながらの普遍的で固有の権利なぞありません。我々は「他の人」に「○○して良い」と認めてもらっているに過ぎず、それを制度化したものが共同体であり、最大の共同体が国家です。

 我々は「社会=国家」に権利を認めてもらっているに過ぎないにも関わらず、あたかも「自分という志向の存在」が特定の権利を保持することを当然として受け止め、国家を軽視してきた。

 国家がない国民、いや「人民」は、権利などありません。ロヒンギャの人々や、クルド人を見れば分かるでしょう。精々、「国際的善意」というあやふやなものに期待するしかありません。
 
 我々の祖国は、少なくとも紀元前から続いている、世界最古の国です。

 それ故に、我々は「国家がない状況」を想像できず、国家や国民意識について真剣に考えることもなく、平気な顔で、
「国なんていらねえよ。自分一人で自由に生きた方が良い」
「自分は生まれ流れにして○○の権利があるんだ~っ!」
 などと言ってのける。つまりは、グローバリズムに対する抗体が無く、綺麗ごとをそのまま受け止め、「我々に権利を認めてくれる」共同体や国家を壊していっているわけです。

 もう、やめましょう。

 相次ぐ災害は、我々が「非常事態に協力し合わなければ、生き延びられない列島」で生きているという現実を、まざまざと見せつけてくれました。

 妙な表現ですが、自然災害大国であるという「現実」が、我々が日本国民として生き延びるための「抗体」を生み出すのかも知れません。これほどまでに、
「日本国民同士は国民意識を大切にし、協力し合って生きるしかない」
 と、国土が教えてくれている状況でなお、グローバリズムへの抗体を身に着けられないとなると、我々は結局のところ、この災害列島で生き延びる資格を持たない生物という話になります。
 
 そうはさせません。
 
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